□偽造ナンバー ページ13
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分駐に戻って昼間食べ損ねたうどんをみんなで食べていると、桔梗さんがパソコンを持ってやって来た。
『 レック・ザ・チェック?誰ですかこのナウチューバー。
あんま面白くなさそうですね。ちゅるるっ 』
陣馬「 ハッハッハ、言うねぇ〜 」
桔梗「 状況は分かった? 」
伊吹「 これ圧力かけて消してもらえないんすか? 」
桔梗「 公権力をそんなことに使えるわけないだろ! 」
桔梗さんがお怒りの様子。美人が怒ると怖いなあ。
九重「 今のチャンネル視聴者の登録数23人。いわゆる底辺ナウチューバーです。拡散力は極めて低いと言えます 」
伊吹「 ふーん。あいつ何言ってんすか? 」
桔梗「 確認ありがとう 」
九重「 いえ 」
陣馬「 ほれ 」
桔梗「 ああ、私帰るから 」
陣馬さんに差し出された麺つゆを断る桔梗さん。
もう帰るのか、まあこんな時間だし仕方ないか。
陣馬「 4機捜は公表しないの? 」
桔梗「 あくまでヘルプの部隊だからね。次の異動で人員に余裕が出れば解散。4機捜って名称自体が仮なの。コールサインが必要だからとりあえず4って付けたけど 」
『 解散………!?わーん!寂しいでずぅぅ… 』
九重さんに泣きつくと少し面倒くさそうにあしらわれた。
え、ひどい。九重さん人の心ない!
伊吹「 え、解散したら俺たちどうなるんすか? 」
桔梗「 どこかの機捜に入るか、元の部署に戻るか 」
伊吹「 なるほど、それまでに手柄あげれば捜査一課も夢じゃねえのか!チャンスあるな、まだ!! んーー!!」
一人で盛り上がってる伊吹さん。
あ、志摩さん海苔かけて食べてる、美味しそう。
『 志摩さん海苔かけてくださ〜い 』
志摩「 はい 」
『 ありがとうございます!ちゅるちゅるっ 』
桔梗「 …とにかく!警察の信頼を損ねないように 」
伊吹「 はい! 」
桔梗「 あ、志摩。頼んだよ 」
志摩「 ……はい 」
どうやら、桔梗さんは志摩さんをだいぶ買っているらしい。
桔梗「 あ、今日みんなが臨場した墨田区の傷害事件、容疑者の白い車、偽造ナンバーだったって 」
偽造ナンバー。
心臓がドキリと跳ねた。もしかして、さっきの伊吹さんの……
陣馬「 あおり運転の常習者!? 」
志摩「 メール来ました 」
陣馬「 この1年で犯人と同型の白い車に煽られたという通報がこれだけあったそうだ 」
『 うっわ…… 』
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