. ページ36
マルコの立体機動装置を使ったことで、立体機動の検査で疑われることがなかった。長年の付き合いであるアルミンがそう証言した。
エレンは酷く混乱していた。私だって信じられないし、エレンの味方をしたかった。
...酷く、押し潰されそうだ。死にそうだ。
ペトラ｢まだ寝てなかったの？｣
｢今夜お話すると...そう言いました。｣
ペトラ｢あ...そ、そうだったね。本当に話してくれるとは思わなくて...二人も連れてきたんだけど、いいかな？｣
｢はい。ベッドにお座りください、先輩方。...あの日の事は、他の人には話してはいけませんよ。｣
包帯ごと右腕を強く握った。...あの日の光景が一瞬で蘇った。
｢おかあさん...！｣
雨が降っていた。もう少しでストヘス区からウォール・ローゼに着くというところで、小さい私を抱えたお母さんは転んでしまった。
...足音が聞こえてくる。その足音は死を運んでいた。片手にナイフ、男が落とした荷物の中身は隠滅道具。
アダム｢アヒムを殺した女め。｣
アデラ｢違うっ...！彼は正気だった！！！｣
アダム｢我が子をそんなに守りたいか？アデラ。まともに動けないくせに。｣
お母さんが刺されると思った。お母さんを突き飛ばすように右腕を伸ばすと、運悪く男のナイフは私の右腕に刺さった。
すぐ抜かれた。痛くて泣き出して...その悲鳴は大雨にかき消されたけど、お母さんには届いてくれた。
アデラ｢A...ごめんっ...！｣
｢おがあざんっ...！｣
アダム｢...！ま、待てッ！！！｣
アデラ｢あの門さえ潜れば...！｣
アダム｢...絶対に殺してやる！！！お前のような悪魔は！！！必ず殺してやる！！！｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：琲世 | 作成日時：2021年4月6日 11時
