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降谷side
今日は月曜日。
週の初めである上に、警察学校に入ってから会えていなかった彼女、Aと数ヶ月ぶりに会えるという素晴らしい日。
見学という題目で来てくれるらしいAは、昨晩いつもと変わらぬ声でそう告げた
浮き足だった気分で寮を出てみれば、その先にいるのは
「景、おはよう。」
「
「今日見学生来るんだったよな?」
「あぁ。俺が案内する」
「そっか。頑張れよ、零。」
一言、二言交わして景達と別れると、向かう先は勿論職員室
聞いたところによるともう来てるらしい
松田と萩原がコソコソと話してたのは気になったが、今は急いでいるので頭の隅に追いやる
久々にAに会えるというだけで頬が緩むが、職員室に入ってからそれを隠して気を引き締めた
「教官、見学生の案内の件でやって参りました。」
「あぁ降谷。彼女が、見学生の盧咲くんだ。校内を案内してやれ」
「了解しました。」
もう名前は知っているよとは口に出さないが、目が合うとAはこちらに微笑みかけた
うん、今日も今日とて彼女が可愛い。
『よろしくお願いします。』
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
彼女ですとは教官の前では言えない。後で思う存分話しかけてやろうと心に決めると、2人で職員室を出た
職員室を出たら一応案内役としての役目を果たそうと、ここが食堂、ここが術科訓練棟、などと案内する
僕が言った一言一言に頷き返す彼女は、一生懸命メモをしていた
確か、将来の夢は僕と同じ警察官だと言っていた。
今日ここに来たのは僕に会いに来たというよりも勉強する方が近いと思うが、会えたことに変わりはない。
一通り回り終えると、今度は訓練の様子を見学しに行こうということでグラウンドへ出てきた
そこでは丁度重装備の訓練をやっていたからだ。
『ぅわぁ、重そう、、、』
「そりゃぁな。
『そうかなぁ?』
会話をしながら訓練の様子を2人して眺める
ここに居たらサボりだのなんだの言われるだろうが、案内役に指名されたんだからまあ許されるだろう。
すると訓練の方にもひと段落付いたようで、景達が手を振ってるのが見えた。
『あれ、手を振ってるのってもしかしてヒロくん?』
「あぁ、同じ班なんだ。他のメンバーも紹介するよ。」
そう言って僕とAは景達に歩み寄った
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