2モチ ページ3
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唖然。
わけのわからないことをいう男を思わずじっと見つめる。
いつのまにかナカムラさんはいない。
1人取り残されたわたし。
とりあえず話を聞かないと始まらないよね。
インスタントの緑茶を入れて差し出す。
「なぜ会社の中にいたんですか？」
「知らない。」
警戒心が強めなのか、彼はお茶を受け取らなかった。
依然として腕を組んだまま、本当にここがどこだかわからないというように私から目を逸らす。
行き場のなくなったお茶をひとまず机の上においた。
「ここは、俺の知っている世界ではないようだ。」
数秒の間のあとに、男は小さく呟いた。
数分でみた彼の言動。
そこに嘘や冗談は全く感じられない。
「あなたの世界はどんなところなんですか？」
興味本位で思わず聞いてしまった。
彼の話を聞いていくと、聞きなれない言葉ばかりが並べられていく。
私は彼に飲んでもらうはずだった緑茶を飲みながらただただ彼の話に唖然としていた。
万国、海賊、海軍、ビッグマム。
まるでアニメの世界だ。
いや、もしかしたら彼は実際にアニメの話をしているのかもしれない。
でも、残念ながら私はアニメに疎いのだ。
彼はひとまず話し終わったのか、首のマフラーを直しながら以上だと言った。
何回もいうけれど、彼が嘘をついているようには見えない。
とりあえず、彼の名前だけでも聞いておこう。
名前もわからないんじゃどうしようもない。
身分証明書なんかがあるともっと助かるんだけど。
わたしが名前を聞こうと口を開こうとすると、
「俺はカタクリだ。」
彼が私の言いたいことを察したように先に口を開いた。
かたくり？
うん、フルネームで言ってほしい。
それに全然漢字が思いつかない。
そうだ、紙に書いてもらおう。
思えばそっちの方がずっと楽だろう。
立ち上がって、警備員室にあったボールペンと紙を彼の前に置く。
紙を指さして、フルネームでお願いします、と告げた。
すると、彼はペンを持ってさらさらと紙に書いていく。
持ち方綺麗だな。
って、いやいや違う違う。
書き終わったのか、グイッと紙を手渡される。
渡された紙をみてまた驚愕。
なんと筆記体だった。
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なのこ(プロフ) - yuka390822さん» 感激していただけるなんて、光栄です！コメントありがとうございます！ (2018年6月12日 21時) (
レス) id: 5816d88e2f (このIDを非表示/違反報告)
yuka390822(プロフ) - 感激号(┳◇┳)泣 (2018年6月12日 16時) (レス) id: 967b96f7da (このIDを非表示/違反報告)
なのこ(プロフ) - 露木さん» コメントありがとうございます！そんなふうに言っていただけるととても嬉しいです！これからも暖かい話を書けるようにがんばります！ (2018年6月12日 7時) (レス) id: b4745be509 (このIDを非表示/違反報告)
露木(プロフ) - カタクリさんの逆トリだー！やったー！とはしゃいでしまいました…！思わずにこにこしてしまうような温かいお話で、続きがとっても楽しみです！ (2018年6月11日 21時) (レス) id: be3bf55a7b (このIDを非表示/違反報告)
なのこ(プロフ) - あすこここさん» 初コメにとても感動しています！ありがとうございます！カタクリ様には少しトリップの副作用ということで縮んでしまったということにしてしまいました笑 (2018年6月10日 22時) (レス) id: b4745be509 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なのこ | 作成日時：2018年6月8日 21時
