38喫茶店 ページ39
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「うわ、やっちゃった…」
耳元から聞こえる声
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『ゆ、優太くん!?』
優太くんはヤバイって顔をして、頭を抱えている。
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岸「何やってんだ、俺」
『終電、大丈夫なの?』
岸「いやー次の駅で降りて戻ってもさすがに間に合わない…」
そんな会話にもお構いなく電車は動き出した。
岸「うわっ!…あ、ごめん」
大きな揺れのせいで乗客は大きく波打つ。
優太くんはどこにも掴まっていなくて、
壁に寄りかかっていた私の方へ倒れ込む
すると
私のすぐ目の前には優太くんの首元。
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少し汗っぽい男の子の香り
優太くんの温度をを感じるほど近づいていた。
『ねぇ、優太くんのお家って次の駅から何駅くらい?』
真上にある優太くんの顔を見ると、少し首が痛くなった。
岸「んー、7、8駅くらいかな」
そんなに遠いと歩くのも大変な距離だな。
岸「もったいないけど、カプセルホテル泊まるかな」
この間、インターネットで検索したら
優太くんってお財布の紐がかたいってでてきたっけ
ほんとなんだ…。
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でも
『ここから先、住宅街ばっかりだから、ホテルとかないかも…』
岸「マジっ!?どうしよう…」
困り果ててる優太くん
何か助けになれないかな…
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優太くんなら、大丈夫だよね
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いい人だよ、きっと
そう決心して、
『あの、もしよかったらでいいんだけど
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うち来る…?』
言ってしまった。
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作者名:Mother | 作成日時:2019年9月18日 6時