19喫茶店 ページ19
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それから時間も経って、私たちはそれぞれ家へ帰ることになった。
コーヒー代は俺が誘ったからといって、優太くんが払ってくれた。
岸「こんな時間まで付き合わせてごめんね?」
『ううん、私も優太くんに色々聞きたいことがあったから』
私とほとんど年齢は変わらなくて、もちろん結婚はしていない。
よく料理もして、ジャニーズといえど庶民派なのかなと思った。
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改札を通り、二人で階段を降りる。
岸「Aちゃんは駅、どっち行き?」
『私はこっちだよ。』
岸「ああ、そうなんだ。じゃあ逆か。」
ちょうど、私の家とは逆方面の電車がきた。
『あ、優太くんの方きたよ』
岸「うん、そうだね」
だけど優太くんは電車へ乗るそぶりも見せない。
『え?乗らなくていいの?』
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岸「え?見送るに決まってるじゃん。女の子なんだから。」
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「女の子」扱いしてくれていることに、胸がときめく。
もう、全くずるい男の子だ。
調子が狂ってしまう。
『あ、ありがとう、ございます…』
岸「当たり前!」
彼はくしゃっと太陽みたいな笑顔を向けた。
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数分後、私の方面の電車が時間通り来た。
ああ、少し遅れて遅ればよかったのに、もうお別れか…。
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作者名:Mother | 作成日時:2019年9月18日 6時