bl短編集××２[w.r.w.r.d]

◆ ページ6

ut「いかんでぇ…なぁ…。」

とうとう泣き出してしまった。誰かと見間違えたんか…。

ci「だっ、大先生、どした？」

ひざまつき、utの肩に手をやる。小刻みに震えるutがさらに心配になってくる。
すると彼は俺の手を握ってきた。脈が分かりやすく反応する。


ut「俺…ci-noのこと好きやから…好き…やから…。」


…。…⁈聞き返そうとしたが、彼の表情で察する。


ut「knsm、俺が…ci-noのこと好きなの…知ってるから…連絡したんやと思う…。」

涙を拭いながら一生懸命に話してくれた。こんな大先生初めて見た。こんな大先生もいたんだ…。


俺の体が勝手に動く。彼の頭をこちらへと近づける。そして、優しくキスを交わす。いつも思ってたんやけど、髪、サラサラやな…大先生。

彼はピクリとも動かなかった。ただ、俺になされるがままだった。優しい口づけを終え、見つめ合う状態になる。

ci「俺は…何処へも行かへんで。」

ここ最近、心の何処かでモヤモヤがあったことを思い出す。そのモヤモヤが今、消え去った。こういうことやったんか…。俺、大先生のこと…。


ci「…好きやで…。」


彼はさらに目を○わせ俺にしがみついた。

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