サッカーなんかクソ食らえ６【イナギャラ】 (ページ15)

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Aと神童が話をしていると、外は段々明るくなってきた。

そしてふと窓の外を見れば、早朝から空を飛ぶ長老の姿が見えた。

『長老？』

神「いってみるか」

そう言って神童は部屋を出ようとした。その時、Aは神童の服の袖を掴んだ。

神「どうした？」

『あのさ……神童の守りたいものって、何？』

Aがそう問いかけると、神童はAの方を向き直ってゆっくり答えた。

神「地球に残された仲間や家族のことだ。Aもそうだろ」

『私は……私の帰る場所を守りたい……ただそれだけよ』

神「そうか……俺はこの戦いに出て、守りたい者が増えた」

『増えた？』

神「あぁ……それは手にできるかどうかわからないけど、俺にとってはとても大切なものなんだ」

神童はそう言うと愛おしそうにAの頬にそっと触れた。

Aは神童の自分を見つめる真っ直ぐな目を見て察しがついた。

『……意外と、手に入りやすいかもね』

神「え？」

Aは顔を真っ赤にしながら無言で部屋を出て行った。

『(な、何言ってんの私ったら……！；あれじゃまるで私が告白したみたいじゃないっ！；)』

部屋に残された神童は、先ほどのAの言葉を思い出し、少しだけ顔を赤くしていた。

神「今のは……そういうことだと捉えてもいいんだろうか……」