イカれた聖職者【文スト】

１．序章 ページ1

怪奇ひしめくこの街に、ひっそりと建つ1軒の教会＿＿＿＿＿＿＿＿＿









白い塗装で塗られた建物の周りには、お伽噺に出てきそうなほど綺麗な森で囲まれている。









そこの教会には壮年の神父と、若いシスターの二人がいた。









決して広くはないが、綺麗なその教会に街の人々は訪れた。









相談を受けた者達は皆満足げな顔をして教会を出て行く。









それを笑顔で見送る若きシスターと、教会の神父。









客人を送り誰もいなくなったその後、若きシスターは神父の体に触れた。









『神父様……今日はもうお休みにしましょうね』









彼女がそう言えば、神父は力なくその場に倒れ込んだ。









それはもう＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿屍体のように……









『嗚呼、神父様ったら、足が腐ってきてしまってますね……









大丈夫ですよ。ちゃんと綺麗な足を取り付けてあげますからねぇ』









シスターはまるで動かない神父の壊死した足をナイフで切り取り、その足を外の野犬に向け投げた。









？「ようシスター、今日の分も頼むぜ」









振り返ればそこには、光沢感のある黒い帽子を被り、所々に赤い液体が付着している青年が、大量の死体を持って現われた。









そんな青年に向け、シスターは笑顔で答える。









『ご苦労様です。……さぁ皆、こちらへいらして』









シスターがそう言えば、動かなかったはずの死体が全て動き出し、ひとりでに歩き出す。









そして一人ずつ教会の中へ入っていった。









？「助かるぜシスター。んじゃ、後は頼むぜ」









『はい、道中お気を付けてくださいね』









聖職者らしく笑顔でその青年を見送るシスター。









『さて……”整理”しないとね』









シスターは教会に入り、血塗れの死体達を見てそう呟いた＿＿＿＿＿＿＿＿＿

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