夜桜と美しき女神３〜オリオンの刻印〜

１０８． ページ8

稲「勝ったな野坂！」









野「あぁ」









灰「病み上がりにしちゃあ上出来じゃねぇか」









野「それほどでもないよ」









風「だが、奴等がこれで引き下がるとは思えない」









『そうだなっ……』









Aは先程のシュートを打った反動で足がふらついている。









野「おっと。大丈夫ですかAさん？」









野坂がいち早く気付いてAを支えた。









灰「やっぱりまだきついのか、その技」









『あぁ……でも必ずものにしてやるよ。私の技なんだから』









野「フフ、それでこそAさんです。









控え室までお運びしますよ」









野坂はそのままAを軽く抱き上げ歩き出した。









灰「あ！てめぇ！」









風「帰ってきて早々これか；」









ヒ「確かあいつ、ちょっと前にも近くの喫茶店でAのことナンパしてやがったな……」









灰「あんの野郎っ……！」









野坂はAを抱きかかえながら満足げに微笑んでいた。









『いや、恥ずかしいからさっさと降ろしてほしいんだけど……；』









野「嫌です♪」









Aは恥ずかしさで顔を赤くしながら野坂に更衣室まで運ばれていった。

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