寿命縮まったんですが４【ツイステ】 (ページ26)

今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:81,554 hit

１７６．ページ26

「たのも～～～～！ラギー・ブッチはどこなんだゾ！」

教室に入るなりグリムが大声でラギー先輩を呼びつける。

私はケイト先輩とリドル寮長の後ろから顔を出してラギー先輩を探す。

「うぃーッス。……って、また君らッスか。

何度言われてもデラックスメンチカツサンドはもう返せないッスよ～」

ラギー先輩はあっさりと出てきてそう言う。てっきり逃げ出すものかと思っていたのが本心のところだ。

「ラギー・ブッチ。今学園内で起っている選手候補連続傷害事件について聞きたいことがある」

リドル寮長がそう言うと、ラギー先輩の表情から笑みが消える。

「おぉっと……。そいつぁ穏やかな話題じゃなさそーッスね」

「ちょーっと、表に出てくんない？」

「わかったッスよ。だから、乱暴な真似はやめてほしいッス」

そう言うとラギー先輩を連れて私達は廊下に出た。

私は極力ラギー先輩の方を見ないよう、ケイト先輩の横にひっついて歩く。

「さて。どんなものかハッキリしなけど、ラギーにユニーク魔法を使われると厄介なのは間違いあんさそうだ。

ボクの『オフ・ウィズ・ユアヘッド』で……」

「あれれ～？リドルくん。マジカルペンなしにそんな強い魔法を使って大丈夫ッスか？」

リドル寮長の小さな呟きが聞こえたのか、ラギー先輩はそんなことを言い出す。

……あれ？マジカルペンなしに？

「……あ、あれ！？ボクのマジカルペンがない！」

リドル寮長がそう言って胸元を探るが、そこにあったはずのマジカルペンが確かに見当らない。

「まさか…」と思いケイト先輩の方を見るが、先程まで胸ポケットにあったマジカルペンがなくなっていた。