寿命縮まったんですが２【ツイステ】 (ページ9)

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５９．ページ9

私が逃げるのを面白そうに追いかけてくるケイト先輩。

私は半泣きになりながら必死に逃げているのに、この人は楽しそうな顔をするばかり。

「ちょ、先輩。コイツいじめるのもほどほどにしてやってください」

「そーそー。コイツ、極度のビビりだから。そのうち嫌われますよ」

「え～嫌われるのは勘弁～……って、話し込んでる場合じゃないんだった！」

ケイト先輩は私を追いかけるのをやめ、足を止めて薔薇の木の方に向かう。

「パーティーの開催は明日。遅れたら首が飛んじゃう。

ねーねー君たち、薔薇を塗るの手伝ってくれない？」

「つか、なんでそんな変な事してんの？」

「だってパーティーの日の薔薇は赤がフォトジェニック！みたいな？

オレ、次はパーティーでやるクロッケー大会のためのフラミンゴに色をつける仕事があるから忙しいんだよね～」

「フラミンゴに色をつけるぅ！？変な仕事ばっかりなんだゾ」

確かに変すぎる。薔薇の色を変えたり、フラミンゴでクロッケーをしたり……

この世界は本当におかしなことだらけで目が回りそうになる。

「つまりエースが盗み食いしたタルトは寮長の誕生日パーティー用だったんですね。

だからすごく怒った……と」

「んにゃ？違うけど」

「違うんかいっ！じゃあ誰の誕生日なんすか？」

「誰の誕生日でもないよ。明日は我が寮伝統の『なんでもない日』おめでとうのパーティー。

誰の誕生日でもない日を選んで、寮長の気分次第で突然開催されるティーパーティー」

またおかしな伝統だ。