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「ってわけで、寮内ではリドルくんのルールには逆らわないほうがいいよ」
「逆にルールにさえ従っていればリドル寮長も怖くないってことだ」
「そういや、オレタルト買って帰らないとまたケイト先輩に追い出されるわけ?」
「そうだね〜。ハートの女王の法律第53条でそう決まってるからさ。
あとリドルくんは特にホールケーキの最初の1ピースを食べるのを楽しみにしてるから、きっとホールじゃないと許してくれないよ」
「仲良くしようとか言っといて、そこは見逃してくんねーのかよ!」
「それはそれ、これはこれ」
軽そうな人なのに、そこは厳しくするのはとても意外だった。
それほどあのリドル寮長が怖いのか。
「しかし、タルトをホールでってだいぶ高くないか?」
「げー、オレそんな金持ってないんですけど」
「じゃあ作っちゃえば?あのタルトも全部トレイくんが作ったやつだし」
『意外な特技……』
「あのタルト、トレイ先輩が作ったの?すげー!売り物みたいでしたよ」
エースは昨日食べたタルトを思い出して絶賛する。
「はは、ありがとうな。確かに器具や調味料なんかは一通り揃えてあるが……
タダで提供するわけにはいかないな」
「えぇ〜!?金取るのかよ!」
「はは、後輩から金を巻き上げるわけないだろ。
次にリドルが食べたがってたタルトを作るのに栗がたくさんいるんだ。集めてきてくれないか?」
「どっちにせよめんどっ。で、どれくらい栗が必要なんすか?」
「『なんでもない日』のパーティーで出すとすると……2〜300個くらいかな」
「「そんなに!?」」
さすがにその多さには私も驚いて声が出てしまった。
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作者名:梅こんぶ | 作成日時:2020年11月9日 16時