９４． ページ44
それから教室へ近づき、ようやく解放されると思いきや、マレウスが口を開いた。
「お前も、僕が怖いか？」
突然の質問にAは狼狽える。この場合の正解は一体何なのか。
嘘をついてもバレると思ったAは、正直に「怖い」と伝えようとした。
だがマレウスは、Aの唇に人差し指で触れ口を開かせなかった。
「言わずとも、わかっている。人間に怖がられることは慣れている。
闇の眷属の王たる僕に恐れない人間など存在しないこともな」
Aはマレウスをジッと見上げ黙り込む。シルバーは先ほどから不思議そうにAとマレウスを見ている。
「……それでも、人間でありながらシルバーは僕を恐れず傍にいてくれた唯一の人間だ。
僕はそんなシルバーを失うのが、恐ろしく思い始めている。
だから……これからもどうか、シルバーをよろしく頼む」
Aはそう言ったマレウスの目が、とても人間味を帯びていて初めて怖くないのかもしれないと思った。
『……まぁ、同じクラスですし、それなりには……
面倒事はもうご免ですが』
Aがそう言うと、マレウスは微笑んだ。
「えらく自信のない返事だな。だが、まぁいい。
では、僕はこれで失礼する。シルバー、この者の言うことをしっかり聴くんだぞ」
「？はい」
マレウスはそう言うと自分の教室へ戻っていった。
「……まま、あの人はままのお友達ですか？」
『友達……ではないかな；けどまぁ……
＿＿＿悪い人じゃないよ』
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太平楽の丸(プロフ) - くそぉ……お主もしや天才か…… (2020年7月30日 21時) (
レス) id: 7268ba21b2 (このIDを非表示/違反報告)
猫 - ついに子育て。。。。。！！！周りの反応が楽しみですね！！！ 毎日見てます、大好きです！更新頑張ってください！！ (2020年7月29日 19時) (レス) id: 5dc7ead18b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅こんぶ | 作成日時：2020年7月28日 19時
