夜桜の木の下には彼女がいた６～FFI編～ (ページ5)

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『私には病気でサッカーがしたくてもできない弟がいる。

自分もサッカーがしたくてたまらない筈なのに、いつも私を応援して、ここまで送り出してくれた。

それが、何でか判る？』

ロ「……」

『私が世界で活躍する姿が見たいからって。

弟のその思いがあるから私は頑張れる。

ロニージョ、きっとお前達の家族もそうだ。お前にサッカーをさせてやりたい、お前の活躍を見たいからこそ、お前をこの大会に送り出してくれたはずだよ。

お前には、家族の思いが聞こえないのか？』

Aがそう言うと、観客席の方からラガルートの弟が叫んでいた。

「しっかりしろ！兄ちゃん！！俺はかっこいい兄ちゃんが見たいんだ！」

ラ「あいつ……」

「兄ちゃん！」

するとロニージョはラガルートの肩に手を置いた。

ロ「俺達は勘違いしてたようだな。あの日家族が笑顔で送り出してくれたのは、サッカーで輝いてる俺達を見たかったから、か……」

ラ「！あぁ……！」

ロ「やろうぜ！俺達ザ・キングダムの本当のサッカーを！」

「「おぉー！」」

『あはは、余計なことしちゃったかな？』

ヒ「緑川風に言えば、寝た子を起こした、かな」

鬼「DF、忙しくなりそうだな」

円「ありがとうA、これでやっと本気のあいつらと対決できる！」

ヒ「勝利の女神は、チームに勝利をもたらすためだけじゃないってことだね」

Aはヒロトに向け微笑んだ。

円「皆！こっちもイナズマジャパン魂、見せてやろうぜ！」

「「おぉー！」」