侵入者 �� 𓈒𓏸𓐍 𓇢 ページ26
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争いの中で消えた街も、消えかけた街も、避けられた人々もいた。
この街が今縁で溶れているのは、初代当主、昔の王様がそうなるように育てたから。
他の街から奪い、争いを続けたこの街を収めるために。
窓辺の植物が風と踊る。
ばさばさ、と白鳩の羽が見えた。
昼の空に郵便用の白い鳩がいた。
口には何かを持っている。
紙＿＿手紙だ。
白い場が運ぶ物は全て、すぐに見なければならない。
重要な情報を伝える役割が任された白い鳩だから。
蝋燭の蝋で閉じられている。
植物が上に置かれた引き出しからペーパーナイフを取り出す。
手紙を開くと、そこには"すぐに来て”と書いてあった。
ただ、どこに行けばいいのか分からない。
艶やかなインクの文字が、太陽の光に照らされ輝いた。
＿＿そういうことか。
「場所を示せ。」
僕の声に反応して、文字は紙から植物が育っていくように離れ、段々と形を成していった。
そして、その文字たちが示したのは、兄さんのいる森の廃墟だった。
森道を歩いていても、そこはいつもと変わらない、静かで落ち着いた森の中だった。
大きな岩が苔に覆われている。
木の幹が生き物のように絡み合っている。
奥に歩けば歩くほど、道は無くなっていく。
そして、廃墟が見えた。
扉を開けば音が鳴って、足を踏み入れれば薄く張った雨水が波紋を描く。
顔を上げると、そこには壁一面に鏡があった。
僕は揺れる水面を気にすることなく歩いていき、鏡に学の全てを触れた。
人の手に触れているような暖かい温度を感じる。
ぐいっと鏡の中の僕の手を掴み、引っ張る。
水面が揺れ、影が一つ増える。
「来てくれたの？」
リンと鳴る鈴のような声が廃墟の中に落ちる。
「来いって言ったのは兄さんでしょ。」
「来る判断をしたのはそっちだよ？」
兄さんはにこにこと笑う。
何が面白いのかは分からないけど、まぁいいや。
「ねぇ兄さん、さっそくだけどオフィクスって何？」
「まぁまぁ、そんな急かさないでよ、どうせすぐ分かるから。」
兄さんはそう言い、瞳を閉じて怪しげに笑った。
「＿＿え、どういうこと？」
その時、森に侵入者の気配がした。
侵入者が来たら分かるように、結界を張っているのだ。
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夕方に投稿できず、すみません
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ぱるるる - 最近読めてなかったんですが、やっぱいつみても面白いです…！！ (9月17日 14時) (
レス) @page50 id: 4033a3da89 (このIDを非表示/違反報告)
ちょうれもん🦋 - 久しぶりに読みに来たら、たくさんのお話が出ていて、とても面白かったです。初登場のエメラルドちゃん(？)ツンデレなんでしょうか、とてもかわいいですね！！これからも頑張ってください！！ (7月21日 17時) (レス) id: 9043ebb7d6 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるるる - 最近低速やら没収やらでなかなか読めてなかったんですが、本当に素晴らしい作品です！(by教祖) (7月21日 9時) (レス) @page47 id: 4033a3da89 (このIDを非表示/違反報告)
Izana ハル - 初めて読ませていただきました！とても面白いです！(by入信者) (7月4日 22時) (レス) @page3 id: e32158e589 (このIDを非表示/違反報告)
夜空と小瓶 - 毎日投稿、ありがとうございます！！いつも楽しみにしています。これからも頑張ってください！！ (7月4日 12時) (レス) id: e2aa629c09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：透明な炭酸水 | 作成日時：2023年5月28日 21時
