夏カゼ:W ページ23
岩「うん。たぶん昨日雨で濡れたせいだと思う。だから俺が看病してやらないとと思って。ちょうどバイトもなかったし」
渡「え、なんで雨のせいで、照が…」
岩「昨日俺たち2人で買い物行ってて、帰り夕立に降られてさ。強行突破しちゃったら、びっちょ濡れで」
渡「……なるほど」
俺がバイトに行ってる間に、そんなことがあったのか。
やっぱり、最近、Aと照が一緒にいることが増えた気がする。急に照を名前で呼び始めたのも、距離感が縮まってる証拠なんだろう。
ずるい。
感じてはいけない焦燥感で胸が痛くなる。
渡「それで、Aは？」
岩「部屋で寝てる。でも割と元気そうだった」
渡「元気そうだった？」
岩「うん。笑顔も見れたし、しゃべる余裕もあったから」
違和感。
嫌な予感がした。
俺の知っているAは、辛い時こそ、笑う。
弱いところは、見せない。
俺以外には。
渡「……照、ジム、行ってきていいよ」
岩「へ？なんで…」
渡「俺も実は今日バイトなくて、部屋の模様替えしようと思ってたからさ。模様替えしながら俺が留守番しとくよ」
岩「いや、でも…」
渡「今見たら冷蔵庫に佐久間のスポーツドリンクがないんだよ。熱出たらポカリは基本だろ？ジムの帰りに買ってきてやってほしい。あとゼリーとか、なんか病人が食えそうもんとか」
俺の言葉に、照も一瞬考えた顔をする。
岩「……確かに。そしたら買い物だけ…」
渡「ジムも行ってきていいぜ。せっかくの休日もったいないじゃん。俺はインドアだから別にどうでもいいし。つーかどうせ夜にはあいつもけろっとしてるよ。だって元気そうだったんだろ？」
照、ダメなんだ。
きっとこれはまだ、俺の役目ってことなんだ。
岩「……わかった。じゃあ2時間くらい行ってくる」
俺の言葉をどう受け取ったかわからない。
だけど照は、渋々といった感じで優しく苦笑して、俺に背を向けた。
岩「薬とか、体温計とかはAの部屋に運んである。たぶん寝てるから、ノックはしないで入っていいと思うよ」
渡「……わかった。ありがとう」
Aの部屋に初めて入ったのは、照だった。
そんなこと、気にかかってしまう自分が何より嫌だった。
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すずの(プロフ) - しょっぴーしんどみが深いです！ (2019年5月5日 2時) (
レス) id: 0281d1cc7e (このIDを非表示/違反報告)
もやし(プロフ) - 改めて最初から読み直しました！！しょっぴーが切ない…。しょっぴー頑張れ！！笑 (2019年1月25日 1時) (レス) id: e09021bb44 (このIDを非表示/違反報告)
とみちゃん(プロフ) - あなたの紡ぐ文章が読めて嬉しいです、応援してます。 (2019年1月25日 1時) (レス) id: df9c0b9860 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 最近は更新が毎日あって寝る前の楽しみになっています！無理せず頑張ってください！本当に文章やストーリーがお上手で感動します（；＿；） (2019年1月24日 1時) (レス) id: 32bd2067cf (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこけし(プロフ) - 阿部担だけど、なべがものすごく気になってしまいます…(笑) 物語もいよいよ佳境ですが、メンバー目線もっと読みたいです♪ 更新無理せず頑張って下さい(*´∀｀*) (2019年1月23日 17時) (携帯から) (レス) id: b63c0386f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おかゆ
| 作成日時：2018年12月18日 4時
