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181話:見たのか ページ4








結局イルーゾォのことは全てジョルノが片付けたことにした。
危なかった私をジョルノが助けてくれて、フーゴを助けたのもジョルノということでみんなには話を通している。



ト「ねぇA、あんた靴紐解けてるわよ」



あぁ、本当だ。

トリッシュにお礼を言い、車内の椅子に座ったまま私は靴紐を結び直すために前屈みになった。
髪が緩んできたかも。あとで結び直そーっと。


…ん?誰かがヒソヒソ話してるな?
……あぁ…ミスタとフーゴか。
たしかトリッシュの胸がどーたらコソコソと話してるんだっけ。
乙女の体をジロジロ見るなんて本当にだらしない男よね!
大丈夫よトリッシュ!私がちゃんと助けてあげるわ!
特にこの後…!
フーゴなんかにトリッシュの体は触らせないから!




『あーもう、揺れるから靴紐うまく結べない…』




そう呟くと急ブレーキがかかった。

はっ…!このタイミングよ…!肘入れてやる!!!
覚悟なさいフーゴ!!!

顔を上げると、私の目の前には何故かフーゴの顔があった。
あれ、なんで?フーゴがぶつかるのはトリッシュのはずなのに…。

その時、グッと手首を掴まれて引っ張られた。
おかげで私はフーゴとは衝突せずにすみ、彼は私が座っていた椅子に顔面から飛び込んだ。
かわりに私を引っ張った誰かと体が密着している。



『トリッシュ…!ありがと!』

ト「えぇ。でも気を付けるのよ?その二人、あんたを見ながらヒソヒソと話してたから」

『え…う、うん。わかった』



……なるほど、前に屈んでたせいで服の胸元が緩んでたのか。
それであの二人は話してたのね。

居心地の悪そうな二人をジト目で睨んだ。
眉間にシワを寄せて腕を組む。続けてトリッシュがキッと睨むと、



ミ「す……すいません…」

フ「すみません……」

『…見たのか』

ミ「いいえ!!!決して!!!」



ア「おい、ほどほどにしろよ。もう着くぜ」

182話:迫る机→←180話:ミスタを犠牲に



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作者名:胡蝶 | 作成日時:2022年10月18日 2時

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