164話:「運命」の石 ページ27
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フーゴの運転する車の中でミスタはブチャラティに質問を始めた。
また「石」の話。
形とか大きさとか。
でも結局、聞いていた私には「妙な形の石」をミスタが見たということしか分からなかった。
うん……それがどうしたの?くらいの感想しかでない。
ミ「フ…フーゴッ!おい!止めてくれフーゴ!」
フ「どうして」
ミ「見ただろ!
てめーレストランの時のと同じだろォーがよ!!!
いいから早く車を止め…………!」
『外を見たと思ったら急に怒鳴ったりして……どうしたの?
レストランのと同じって…?』
ミ「い……いや………、もういい…見間違えだった…」
フ「君さ…ワイン飲んでただろ、どれくらい飲んだ?」
ミスタは、酔ってなんかいねーぜ!と怒ると車を止めさせた。
すぐそこが目的地なのでここからは歩いていくと、今後は彼が私の背を押す。
とにかくフーゴとブチャラティに送迎のお礼を言ってミスタに押されるまま目的地へ。
えーっと?
たしか男の名前はスコリッピ。部屋は七階。
ボタンを押して降りてきたエレベーターが開くとそこには……
石。
妙な形の。
ミスタが騒いでいたのはこの石のようで、彼は石が視界に入った瞬間すぐにそれを撃った。
『…!石がブチャラティの形になったわ…!?
血を流しているみたい…ッ』
死角に潜んでいた男にミスタが弾丸を撃ち込むと男は抵抗せず簡単に拘束できた。
私はエレベーターの扉を閉じて密室での尋問を始めるが、一番怪しい石のことを聞いても満足できる答えは返ってこない。
スタンド使いということに嘘はないようだがどうやら……ブチャラティをつけてきたという。
私は石を確認しようとして息を飲んだ。
『ミスタ!!石が消えたッ!!』
スコリッピ「行ってしまった……
あれは運命の形なんだよ…」
……運命?
ス「像の彼の形は…胸に穴を開けられて血を流していた……近いうちに彼はそうやって死ぬ…」
『!』
ス「我々は皆「運命の奴 隷」なんだよ…
それが僕の能力─────
ローリング・ストーンズの意味。
私のローリング・ストーンズに彼が触れば苦しまずに死ねるんだ」
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作者名:胡蝶 | 作成日時:2022年7月27日 2時