2001に奇跡の波を (ページ36)

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36話:旅行客ページ36

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あの日から数日。
私達は空港に来ていた。
あ、ちなみに病院は私がいなくなったことで見事に大騒ぎになった。ニュースにもなっちゃって困ってる。
だから髪型も服も変えてバレにくいようにしてるけど…。

まぁ大丈夫だよね。ニュースで出回ってる写真も昔のやつだし…。

そして、これが一番大事。
ジョルノにいろいろ教わって協力してもらった結果、私のスタンド能力がある程度わかったのだ。名前ももうつけたしね。

隣には堂々と立つジョルノ。何をされても言われても言い返せない、気が弱かったジョルノの姿はもう見る影もない。

ほんと、見た目も中身も別人の如く変わったなー、なんてボーッとしながらいつものやり取りを見守る。

ん、あの旅行客、賄賂渡してるところ見たな。

警備「ま、ここでのバイトはあんまり派手にするなよ」

ジョ「…」

旅「？、？」

ジョルノと目が合ったその旅行客はサッと踵を返す。
ジョルノは逃がさなかったけど。

『ね、ね。君、言葉凄く上手だね。
イタリアに住んでたことあるの？』

旅「え？これは露伴先生に喋れるようにしてもらっ…いやいや！な、習ったんです！！！」

『へー』

旅「それより、君がタクシーの運転をするの？中学か高校生っぽく見えるんだけど。あと、空港の警備員に何渡してたの？
チラッとお金が見えたけどあれ何？」

ジョ「あれはただの駐車場の代金さ。
まぁ、どちらもそう気にしないで」

『じゃあ1000円でいいよ。チップもいらないし。
ぴったし1000円でどぉかな？』

旅「え！？1000円！？」

一瞬嬉しそうな顔をしたけど、そいつは怪しいと思ったらしく断ってきた。

へー、じゃああのタクシー乗り場の行列を見なさいよ、ふふ。