2001に奇跡の波を (ページ4)

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4話:出会いページ4

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『ねぇリタ、そろそろ帰ろうよ。
またレオに怒られちゃうって』

リ「だなー」

あの夜から一年。

私はリタに連れられて孤児院〈カチューシャ〉へ入ることになった。

レオというカチューシャの先生は私を快く招き入れてくれた。

私の母親殺しのことも正当防衛として警察に一緒に話してくれたし、警察も調査と証言で納得したようだ。

あの時は不安で不安で仕方なかったけど、レオは凄く優しくて心強くて安心したな…。

そしてリタのように私より先にいた子ども達、

シャルト、スノウ、ルーク、トレイス、
ジュリア、ベリーとも仲良くなれた。

最初は緊張して話しかけてこなかった女の子2人も今では私にベッタリ。

孤児院、カチューシャでの生活はきちんと決まっている。
朝起床からの朝食。朝食後は掃除、〈勉強〉、そして昼食。その後もまた〈勉強〉。
これが終わった午後からは夕食までずっと自由時間。
門限さえ守れば何処へだって外出可能。
この門限はなるべくやぶれない。
なぜなら夕食は子ども達だけで作るからね。
あとレオが怒るし。

そういう訳で今日もリタと一緒にジェラートを食べに街へ出ていたところだ。
時間を考えると、そろそろ帰らなければ門限をやぶることになってしまう。

リタの手をとって走り出そうとしたその時、私の目に一人の男の子が映った。

あれ………今足引っかけられたよね、あの子…

『リタ、リタ。見てあの子』

リ「お………あれ虐めじゃね？」

『…私行ってくる』

リ「待てって。俺も行くよ」

『でも門限やぶることになるかも…。
リタは先に帰っててもいいよ？』

リ「いいや、お前だけ残して帰れるわけないだろ？
俺も一緒に怒られてやるって」

『はは、ありがと！』

私達は地に手をつく少年とその周りで笑う奴らに近づいた。

『ねぇ…あんたら、なにしてんの？』

リ「自分がされたくないことは人にするなって教わらなかったのか？
あぁ、お前らも同じ目に遭いたいってわけか」

背の高いリタが拳を握りながらそう言うと子ども達は青ざめながら逃げていった。

情けなぁ…

こうして私とリタ、そして虐められていた少年がその場に残った