2001に奇跡の波を (ページ26)

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26話:ベリーページ26

(ベリーside)

『べ、ベリー…大丈夫。大丈夫よ、今助けるから…！』

Aが掴んでくれてる私の手が震える。
怖くて、怖くて、怖くて。
今にも吐いてしまいそう。
この手をAが離したら…
私は落ちて、１人で死ぬんだ…っ！
死んだ後もこの恐ろしい暗闇の中で永遠に独りぼっち…。

すごく、怖い…
どうしよう、怖い…怖い……怖いよぉｯ！！！

…でも……きっとAなら…泣かない。

Aは私たちの憧れだった。ジュリアと２人で、ずっと憧れてた。

Aみたいになりたい。
あの子に、認められたい。

死ぬのは本当に…本当に怖いよ。
どうすればいい？私はどうすればいいの…？

死にたくない、死にたくない死にたくない。

でもやっぱりだ。

死にたくない

やっぱり私は、

死にたくないｯ！！
　

あの子みたいにはなれないんだ─────────

───ジュリア「死にだくな゛…い゛っ！」───

ベリー「死にたくないよｯｯ！！！！！！」

『ベリーｯｯ！！！』

『大丈夫よ助けるからｯ！！
絶対に引き上げるから協力して！！
諦めないでｯ！！！』

ベリー「ｯ！！！」

こんな瞬間まで、かっこいいんだね…A。
でもね、A。私分かってるんだよ。
だってこれは私が、唯一得意なことだから。
唯一、Aにだって引けをとらない特技だから。

ベリー「…心音、速いね。
…私１人くらい、いつも抱えてくれたじゃん」

『…ｯ…』

ベリー「…。
さっきので…怪我をしたんだね、その手首。
スノウに押さえつけられた時に…」

痛いんでしょ…？
なのに私を落とすまいと必死に痛みに耐えている。

────────覚悟、決まったよ。

『い゛ｯ！！？』

ベリー「…ごめんね、」

掴んでくれてる手首を強く捻った。
痛みで緩んだAの手が私を離す。

すぐに掴み直そうとする指先が触れて、
同時に感じる浮遊感。

あぁ……私の死が決まった。

落ちる中感じる死への恐怖も、Aのことを考えれば自然とまぎれた。

……A…尊敬してる、大好き。

私の大切な家族。憧れのお姉ちゃん。

あーあ…
Aみたいに、なりたかったなぁ。

A…。

お願い生きてね。

死なないで、

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