18話:ジュリア ページ18
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ジュリアがバタリと座り込む。
目の前が真っ白になった。
それとは逆に視界は赤に染まる。
『シャ……シャル…ト、』
リ「ずる…だろ…。なんだよ今の！！！」
『なんで首輪が……あの首輪！！
ジュリアの首を引っ張ったじゃないｯ！！！』
ジュリア「あ……が………」
ｯ！！
ジュリアの足が地面から離れる。
首吊りだ。
ジュリアは足をバタつかせながら首を引っ掻く。
その表情は今まで見たことのない苦しげな顔で、目は上を向いていく。
涙がボロボロと落ちた。
ジュリア「じ、死にだぐな、いッ！！
Aだず、げ…………」
『あ……あ…ぁ…』
唖然としていた私達が我にかえる頃には彼女の抵抗はなくなっていた。
そして、
ベリー「う゛ｯ………」
首の伸びきったその姿は、あまりにも恐ろしすぎた
レオ「スゲーなジュリア、お前は何にもできねーけど銃だけは上手かったもんなー。
引っ張らなかったら的にしっかり当たってたわ」
「じゃ、第2ステージはクリアだ。次の扉へ…」
今更ながら動くようになった足を無理やり動かして、見るに耐えない姿へと変わり果てたジュリアに触れる。
私を呼んでた、私に助けを求めてたのに…。
『……ごめん、ごめんね…私がやってれば……こんな…』
私が言ったから…嫌がってたあんたに無理にやらせてしまったからだ………また、私が間違えたせいじゃないか…。
地面に伏せるシャルトの頬を撫でて目を閉じさせた。
リ「…進むしかないな。…行こう、みんな」
「ほら、A。
大丈夫だ…レオのせいだろ、お前のせいじゃない、絶対に。
行こう…」
失った。こんなに簡単に２人も。
皆叫び出したい気持ちを無理やり押さえつけて歩きだす。
扉を開けると先が明るくなった。
今までと雰囲気が違う。
それもそうだ。ここはキッチンだったのだ。
壁には２つ扉がある。１つは開いたがもう１つは開かない。
それぞれが慎重に探索をし始める…というよりも１人になりたいだけ。
『食材…けっこうあるな…。
とりあえず飢え死にさせないようにってことね』
リ「包丁とか料理器具もおおかた揃ってる」
ベリー「水も綺麗だし大丈夫みたい。
コンロはキャンプ用の持ち運べるやつだけど」
スノウ「開いてる扉の先はベッドが８つとトイレがあった。少し、休もうぜ…」
『そうだね…休憩しようか』
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作者名：胡蝶 | 作成日時：2021年11月13日 23時
