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2話:母親 ページ2
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運命を壊す運命。
彼女はそんな運命を背負う一族、リカーラ家に誕生した。
だがそれはあまりにも過酷で悲惨で、悲しきもの。
長年その運命に一族は苦しめられてきた。
そしてそれは彼女も例外ではない。
家では唯一優しくしてくれた祖母と、そして父親が死んだのだ。
父親はAと妻を残して己に課せられたその運命から逃げることを選んでしまった。
残された妻は娘に受け継がれた運命に耐えられなくなり、だんだんと精神を蝕まれた。
しまいには麻薬にまで手を出すようになった。
母「あんな人となんか結婚するんじゃなかった！！
あんたなんかｯ！！産まなきゃよかったｯ！！」
そう怒鳴りながら母親はAに暴力をふるった。
だがAは驚きはしなかった。
なぜなら彼女は知っていたから。
母親が自分を嫌っていることを。
自分を見てくれないことを。
最初から愛なんてなかったことを。
それでも母親の言葉はまだ７歳のAを酷く傷つけた。
気がついたとき、
Aは母親を手にかけていた。
死体ひとつに、
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作者名：胡蝶 | 作成日時：2021年11月13日 23時
