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カ「ば……バカな強い!さ…さっきより断然強いぞ!」
ア「〈吊られた男〉に刺された背中がまだ完全に治ってなくてな。
さっきはその傷を庇ってたせいでパワーを出しきっていなかったのよ。
そして第2の願いはッ!」
マジシャンズレッドがカメオの顔を燃やす。
カ「ムギャアアァァァァ!!」
ア「〈恐怖の悲鳴〉をあげさせること!」
この攻撃でだいぶダメージが入ったようで、パパとママ、そしてポルナレフの妹が土となって消えていく。
『ぁ………………パパ…ママ……やだ…』
だんだんと崩れていく両親の形をした土塊を抱き上げると涙が溢れてきて……泣き崩れた。
それが本物の両親ではないと分かっていても、涙が出ないわけがなかった。
ポ「ッ…!クソォッ!…シェリーッ……」
ポルナレフも涙を流していた。
ア「さらに第3の願いはッ!
2人の、大切な者への想いを踏みにじった貴様のッ!
〈後悔の泣き声〉だッ!!!」
カ「ヒイィィィィィーーーッ!」
トドメの攻撃でふっとんだカメオは煙のように消えていった。
ポ「やっ、野郎!」
『………逃げたわね…』
ア「しっ、静かに。ポルナレフ、A」
静かになった草むらに風の音だけが響き渡る。
ア「あのパワーとスピード。本体はかなり近くにいるぞ」
すると本当にすぐ近くの地面から筒が出ていた。
それはもう、笑えてくるくらい不自然に。
地面の中に隠れて、こうやって呼吸をしていたのか。
『あ……』
上に葉をのせてみると息を受けてその葉は勢いよく上へとんでいった。
ア「A、先にジョースターさん達の所へ戻ってくれないか。無事だということを伝えてくれ」
『えぇ、分かったわ。
……あの…アヴドゥル…………ありがと』
ア「あぁ!」
久しぶりに見る満面の笑みを見て彼らに背を向け、その場から離れたーーーーーー
・
・
ア「なんかもよおしてきたのぉ〜、ポルナレフ。
いっちょ!久しぶりに男の友情!ツレションでもするか!!」
・
このあと2人が何をするかなんて少しも知らずに。
あれ、そういえば4つ目の願いは?
─────────
もし、あのスタンドが願いを本当に叶えてくれるのだったら……
きっと三つ目の願いは、
私を───────
〈
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作者名:胡蝶 | 作成日時:2020年7月25日 15時