46話 ページ47
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吹雪「あれは…Aちゃんのシュート技。それを完全に自分の物にしたんだね…。」
雪村「これが、姉さんを越える…俺の力だ!!」
吹雪が小さく呟いた言葉に答えるように、雪村は吹雪を見詰めては笑みを浮かべてそう述べた。
A「豹牙…貴方…」
雪村「"何で俺が姉さんの技を使えるか"…って事だろ」
A「…私は、貴方にその技を教えた覚えはない。どうやってあの技を…」
雪村「フィフスセクターのお陰だ。」
A「ｯ…!?」
雪村から出た言葉にAは目を見開いた。
Aは、雪村は本当にフィフスセクター側なんだと、改めて思う。
A「フィフスセクターのお陰、って…」
雪村「フィフスセクターが俺に姉さんのシュート技の動画をくれたんだ。
そして"パンサーブリザードを自分の物にし、姉さんより強力なシュートを打て"…ってな」
"まさか、動画を見て自分よりも強力なシュートを打てるようになったのか"。
Aは雪村の才能に驚いていた。
もしかしたら、フィフスセクターはこの雪村の才能に目をつけたのでは、Aはそう内心で思っていた。
A「…ねぇ豹牙、吹雪さんは貴方を裏切ったわけじゃない。私も、裏切ってないから」
雪村「何を今更。姉さんは裏切ったなんて端から思っちゃいない…だけどアイツは俺を裏切ったんだ!あの日、ずっと待っていたのに…信じてたのに、アイツは…」
A「豹牙ｯ…」
雪村「俺はアイツを許さない…雷門と一緒に、叩き潰してやる!」
雪村はAから背を背けると、自分の陣内へと戻って行った。
Aは雪村の変わり様に酷く心が痛み、ただ彼の背中を見詰めることしか出来なかった。
雪村「(そして…姉さんを、雷門から奪ってやる。)」
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試合再開してすぐに、雪村は雷門からボールを奪って素早く雷門陣内へと切り込んで行った。
霧野「狩屋! 止めるぞ!!」
狩屋「はい!!」
霧野が雪村の前に立ち塞がる｡
すると雪村は霧野に背を向けて自分の陣内へ向かって走った。
霧野は追い掛けてボールを奪おうとした時、雪村はスパイクの縁を使って上手く雷門陣内へと方向転換し、霧野を抜き去った。
狩屋「(アイツ、今の…)」
次は狩屋が雪村を止めに入る。
一度雪村に躱されて奪うことは出来なかったが、雪村と同じように縁を使って方向転換をすれば素早く対応が出来るようになり、ギリギリクリアすることが出来た。
狩屋の行動を見て、スパイクの縁を使って戦えばフィールドを怖らずに戦えると気がついた霧野は雷門の皆へ伝えた。
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作者名：りはる | 作成日時：2020年4月1日 2時
