検索窓
今日:21 hit、昨日:34 hit、合計:204,719 hit

第11話 ウサギお面 ページ12









「おや、万事屋さんと」
「Aじゃないか」






歩みを進めていくと、小さなやぐらを見つける。

その上には百華の人達が数名登り、街の様子を監視しているようだ。



そのすぐ下に救護班と書かれた白いテント。





その近くの屋台で銀時さんとかき氷を買っていると、

声をかけられた。




「どーも、先生」
『女将さん! 』




少し消毒液の匂いがする。

中を覗くとそこには新井先生と

さくら屋の女将さんがいた。




水を飲みながら、うちわでパタパタと顔をあおいでいる。






『大丈夫ですか? 』

「この人混みと、この暑さだろう。

気分悪くなっちゃって。新井先生がいて助かったよ」






そういえば、女将さんは近所の人たちと

お祭りに来るって言ってた事を思い出す。







「こんな時にも仕事なんて、先生働き者だねぇ」






銀時さんはやれやれとため息をつく。







街の治安を守る為、月詠さんも警備は百華が、

怪我人などの対応は医者である先生に頼んだと

言っていた。





「2人は仲良くデートかい」





ニヤニヤしながら女将さんが聞いてくる。

デート、なんて私には無縁な言葉だった。

銀時さんに申し訳なくてすぐさま否定する。








『ち、違います!

銀時さんは一緒にまわってくれてるだけです』






恥ずかしくて、あははっと乾いた笑いを浮かべる。

隣をみると、銀時さんはなぜか少し落ち込んでいた。






「銀さん、頑張んな」

「人の気もしらねーで……まぁいいよ」

『っ! 』





手に持ったかき氷を落としそうになる。

軽く私にデコピンをして微笑む銀時さん。






「Aさん良ければこれ差し上げます」




先生はニコリと笑うと何かを私に渡してくる。


手に持っていたのは可愛らしいウサギのお面だ。





「先ほど怪我した子にお礼でもらったんですけど、

私には可愛いすぎて、似合いませんから」



『いいんですか。

ありがとうございます、先生』





お礼をつげ、テントを後にする。









「うちにいるウサギも、

そんくらい可愛いげがあればいいんだけどな」




早速頭につけたウサギのお面をコンコンと

ノックした銀時さんは呟く。

すぐに誰のことかわかった。





『神楽ちゃんですか? 』


「あぁ、こんな食べ物が並ぶ祭りなんて連れて行ったら、俺の財布が泣く」









「だから今日の祭りのこと、

教えてくれなかったアルか」









第12話 大事なお姫様→←第10話 キャラメル



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (129 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
482人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 神威 , 吉原   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

月夜の光(プロフ) - ありちゃんさん» コメントありがとうございます!!そう言ってもらえてすごく嬉しいです(;o;)もっと上手に表現できるように頑張ります!ありがとうございます! (2021年2月28日 15時) (レス) id: e8dd5af318 (このIDを非表示/違反報告)
ありちゃん(プロフ) - 月夜の光さんの神威が好きすぎて他の作品見れなくなりそうです!!キュンキュンします(^^)更新楽しみにしてます (2021年2月27日 20時) (レス) id: 15fe9d02c8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:月夜の光 | 作成日時:2021年1月2日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。