【呪術廻戦】愛でしかない (男主) (ページ4)

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Episode1-2 ページ4

本当は行きたくない、夜の学校なんて考えるだけでも怖い。

絶対なんか出るよ、絶対ヤバいって。

心の中で何度も叫ぶけど、学校へ向かう足は
止まらない。

悠くんは俺が守るって決めたからだ。

俺はビビりかもしんないけど、大好きな人を
見捨てて逃げちゃうような弱虫には
なりたくねえ。

大好きな悠くんを失うことより
怖いものはないんだよ。

学校の門にたどり着いた。

明らかに怪しい雰囲気を肌で感じる。

この門を飛び越えればもう元には戻れない、
なんかそんな気がした。

でも分かったんだ、この先には必ず
悠くんがいるって。

俺は悠くんとならどこへだって進んでいける。

そう、悠くんへの愛だけを頼りに門を飛び越えた。

すると……

ドォォォォォン

凄まじい音がした。

『うわあああああああ！』

音の行方を探す前に、大きな声が出る。

しょうがないでしょ、ビビりなんだから！

声を発して幾らか恐怖を分散させた後、
音がした方を見ると…

人間と……きっっしょく悪りぃ変な虫みたいな
巨大なヤツが壁を突き破って、屋上へと
飛び出て来た。

その後に続いてもう一つ人影が勢いよく飛び出す。

ジーッと目を凝らしてその人影を見つめる。

あのシルエットは……

『悠くんッ！！』

ということはもう1人は、看護師さんが言っていた
"知らない男の子" なのだろうか。

まあそんなことはこの際どうでもいい。

俺はグッと足に力を入れて、悠くんの元へと急いだ。

あんな巨大な気色悪りぃヤツ相手に
何ができるか分からないが、今はそんなこと
どうでも良かった。

悠くんを守るためには、まず同じステージに
突っ込まなきゃなんない。

それに……

『あの気色悪りぃのは何度も見たことがある』

まああんなにデッカいのは初めて見たけど。