色を探す世界［2］【歌い手】 (ページ32)

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色を探す［32］ページ32

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セ「えっと…あの…本当にすみませんでした」

おぉw何ともシュールな光景

目の前でセンラさんが土下座をしている

『あの、気にしないでくださいw
私もさっきまで夢かと思って髪とか触ってましたし…』

そう言うとセンラさんは目を見開いたあと立ち上がり肩をガッと掴んできた

セ「Aちゃんにちゃんと言わないとと思ってたことがあるんや」

『…はい？』

なんとも真剣な表情に少し圧倒された

とりあえずコーヒーを持ってきて話すことになった

セ「Aちゃんは危機感が無さすぎる」

『はぁ…』

熱弁し始めたセンラさんに若干のドン引きがある

セ「まず！男に合鍵を持たすな！！
Aちゃんの家、というかモノクロさんの家に入れるのは本当に嬉しい
嬉しいけど！危ないでしょ！！」

あなたはお母さんですか

『だってセンラさんは私に酷いことしないじゃないですか』

私が普通に思った疑問をセンラさんに言うとｳﾞｯと変な声を出して胸を抑えた

セ「その信頼は嬉しい…」

『なんなんだこの人』

つい真顔で言ってしまう

センラさんはわざとらしくｺﾞﾎﾝｯ
と咳をこみ続けた

セ「それもそうだし、あとはさっきのこと！
リビングで寝ちゃうの風邪ひいちゃうし危ない！
あとは一緒にベッドに入ってたら直ぐに逃げる
…まぁ、今回は俺が悪いけど…」

最後の方はごにょごにょ言うセンラさん

『あぁ、それなんですけどなんか色が見えたんですよね
だから夢かと思ったら現実でしたw』

そう言うとセンラさんはえ？という顔で見てきた

『あのライブの後、本当に不定期で色が少し見えるんです
直ぐに白黒に戻りますが』

セ「本当か！俺の髪色わかった！？」

センラさんは興奮気味に聞いてきた

『黄金色？黄色？なんというか綺麗な髪でしたね』

セ「そうやろそうやろ〜」

鼻を高くしてドヤっているセンラさん

『他の方ってどんな色なんですか…？
なんか気になり始めましたw』

そこからは夜までセンラさんとお話をしていた

センラさんが来る前に出来た心の痛みはいつの間にかわからなくなった