星火燎原～イナズマイレブン～ (ページ10)

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第9話ページ10

「その時は私が話します。私も気にはなっているのです。」

「はぁ……」

「あんな弱小のサッカー部に、何を求めてあの帝国が試合を申し込んできたのか。どう考えても実力差がありすぎますからね……この試合の中で彼らの狙いがわかると思うのですが……」

一向に始まらない試合に少しイラついてくる。

サッカー部のメンバーは全員グラウンドにはおらず、ベンチに木野さんと、顧問の冬海先生が座っている。

そして、戻ってくる気配のない選手達に冬海先生は頭を抱えていた。

しばらくしてようやく選手が揃い、試合が始まる。

角間君が実況と解説を始めたため、戦況が分かりやすい

でも、あれじゃダメだ

細かくパスを繋いで染岡君にボールが渡り、シュートを撃つも源田君に止められる。

素人や初心者にはいけると思われるかもしれないが、しっかりと練習しているキーパーならあのボールは取れる。

帝国なら尚更そうだ。

「ま、こんなものよね。」

「うん。当たり前だけど今のあの部じゃ帝国には勝てない。」

「今の？」

「もしかしたら、この先化けるかもしれないってこと。」

「あら、久しぶりの紅葉の予言ね。」

「予言なんて大層なものじゃないよ。でも、もし今日うちが勝ったら円堂君達は案外凄いことを成し遂げるかも。フットボールフロンティアで優勝とか。」

「根拠はあるの？」

「うーん……まあ、あえて言うなら円堂君の情熱、かな。」

「何の根拠にもなってないじゃない。」

「もし今日勝ったらの話だからね。」

「まあ、勝つことはないから大丈夫でしょう。」

そこからはもう悲惨な試合だった。

源田君がシュートを止めて、帝国に先取点を決められてから雷門イレブンはほとんどボールに触ることができていない

そして、10対0という得点差で前半が終了した。