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風を切ったような音が聞こえ、ゆっくり目を開ける。
尻もちをついている私の目の前には一人の少女が立っていたのだ。
私と同じくらいの歳だろうか。
でも私の前で怪物に立ちはだかる姿は自分より遥かに大きく感じた。
「君、怪我はない？」
と、少女が私に背を向けたまま言った。
答えようとしたが恐怖で声が出ない。
「怖かったね。でももう大丈夫だよ。
私が助けるから。」
少女は右足に力を入れたかと思うとトンッと軽く跳んだ。
しかし実際跳び上がった地上からの距離はざっと30mを超えていたと思う。
人間がこんなに跳べるわけがない。
でもその非現実的なものを私は目の前で見ているわけで信じざるを得なかった。
そのまま少女は怪物に向けて手を翳し、小さくブツブツと何かを唱えた。
その瞬間怪物の体全体が氷に包まれ、あっという間に氷漬けにされてしまう。
そこに少女は蹴りを入れてバラバラに砕いた。
数分にも満たないその光景に頭がついていかない。
目を丸くしながらその場に座り込んでいると少女が地上に着地してこちらを振り返る。
風にたなびく綺麗な茶髪がふわっと揺れた。
その茶髪に似合う紺色の瞳に自身も吸い込まれそうになる。
「よかった。怪我はないみたいだね。」
と、少女はニコリと笑った。
つられて私も微かに笑った。
「私はリン。君の名前は？」
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きなこもち(プロフ) - ひぃさん» ありがとうございます！更新頑張りますヽ(´▽｀)/ (2021年5月29日 6時) (
レス) id: 9b397e807b (このIDを非表示/違反報告)
ひぃ(プロフ) - 出てくるメンバーが可愛いくて、でも真面目？な雰囲気の話もあって、めっちゃ面白いです…！続きの更新が楽しみです！ (2021年5月28日 18時) (レス) id: 21a845e247 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなこもち | 作成日時：2021年5月4日 10時
