我らのバカリーダー ページ38
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ソファーに深く座り直した彼は、私の方を一切見ずにため息をついた。そのため息が良い意味なのか悪い意味なのか分からず、としみつに向けていた視線を地面にずらすとそれに気付いたとしみつが慌てた。
「違うって、りょうと付き合ってると思うやん」
『なんで、』
「だって男と女であんなことしてたらそう思う」
『その言い方良くない、私だって不本意だよ』
「満更でも無さそうだった」
としみつがムキになってそう言うから私も負けじと言い返す、水掛け論だと言うことは分かっているけど今までのイザコザが全て意味の無いものだとわかった今は恥ずかしくてお互い意味のわからない主張を繰り返してしまう。
もしも、私とりょうが付き合ったらとしみつ反対派なんだ、なんて思った。そんな事は起こること生涯無いんだろうけども。
久々に来たとしみつの家は前に来た時よりも 家具の配置とか色合いとかがだいぶ変わっていて、初めて来た家のような気がして更に緊張した。隣に座る彼は私に声を掛けずにキッチンに立ち私にココアでいいか確認すると慣れた手つきでお湯を沸かし始めた。
『としみつ、鳴ってるよ』
「え、俺か。てつやじゃん」
携帯を耳に当てると としみつは早速「は？」と驚いたような不機嫌な声を出した。きっと、話口調とか微かに聞こえる声とか 電話口がてつやである事は間違いないのだろう。その辺でさまよっていたとしみつの目が私に向けられた。
「いまからてつやくる、って」
『え？いまから？、ここに？』
「うん、いい？」
『いいけど』
このタイミングでてつやがここに来るのも意味が分からない、なにか策略があってなのか(まず私が居ることを知っているのか)それともただの偶然に過ぎないのか。
「ほい」ととしみつは軽く返事をすると電話を切った。どうやら我らのバカリーダーはお酒を買ってここに来るらしい、しかも私がここにいる事を何故か知っているらしくて 「久々に三人で飲もうぜ」なんてほざいていたらしい
『なんで知ってんだろう』
「そんなん、情報源ひとつしかないやん。」
...あのイタリア野郎だ、彼しかいない。
ここだけの話、としみつとこのまま二人きりになったら間違いが起こることはまず無いがそれよりも私が緊張してしまう。私たちの距離は大分深まったとは思うが 彼の家に二人だ、今も緊張して喉が乾いている。目の前に置かれたココアにお礼を言いながら啜った。
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まりこ - 移行まだですかー！笑笑 ずっとまってます… (2019年3月12日 2時) (
レス) id: 433cc2ff51 (このIDを非表示/違反報告)
タルヒ(プロフ) - このゆったりとした雰囲気すごく好きです！主人公が謙虚なのも好感！更新楽しみです。頑張って下さい！ (2018年12月23日 10時) (レス) id: d9b43e6eea (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - コメント失礼します！続編ありがとうございます！とても楽しみにしてました^ ^ (2018年12月9日 0時) (レス) id: 3c35cfd113 (このIDを非表示/違反報告)
みずれ - コメント失礼します！いつも楽しく読ませていただいています。そして、あっていたらすみませんが、「私たちの高校時代」のお話で、てつやの元カレになってしまっています。m(__)mあっていたらすみません！これからも更新楽しみにしています！ (2018年9月30日 12時) (レス) id: a68df7c0fe (このIDを非表示/違反報告)
菖蒲 - 初コメ失礼します！とても面白くきつもキュンキュンさせてもらっています！(小並感)これからも更新楽しみに待っています！ (2018年8月28日 17時) (レス) id: 07dc2dc5de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なぁちゃる | 作成日時：2018年7月20日 23時
