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Story 9 ページ10

私は、迅さんに手を引かれるまま、迅さんの部


屋へとついていった。


迅さんの部屋は相変わらずぼんち揚げの入った


段ボール箱が沢山積んであり、いつでもどこで


もぼんち揚げ常備の迅さんらしい部屋だ。


迅「さて、じゃあ、話をするか」


あ「は、はい…」


またまた迅さんからの呼び出し…


何回受けてもやっぱ緊張するなぁ……


迅「…あ、その前にぼんち揚げ食う?」


ズコッ


緊張感なさすぎ!!


もしかして、わざと私の緊張を解そうとした、


なんて事ありえ……ないか


迅さんは、どこでもぼんち揚げ男だし。


あ「い、いただきます…」


とりあえずぼんち揚げをもらうことにした私は


迅さんのぼんち揚げの袋に手を突っ込み、一つ


だけぼんち揚げを取った。


迅「A、あの新人達の事なんだが、白い髪


の奴、空閑遊真って言うんだけど、そいつこれ


からボーダーの味方になるんだ。元々は、ネイ


バーなんだけど」


あ「ネイバー…」


ボリボリぼんち揚げを食べながら、ネイバーと


いう単語に反応する。


迅「あいつが裏切るなんてことはほぼないんだ


が、A。さっき過呼吸になったみたいに、


過去を知る時には十分気をつけろ。遊真は決し


て悪い奴じゃない。だが、過去にあったものは


変えられないからな。だから、聞くときになっ


たら慎重に、だ。」


迅さんがぼんち揚げを食べながら人差し指だけ


上げて、重要だ、と教えてくれる。


あ「わかり…ました…」


なんだろうか、先程の妙な悪寒のせいで、私の


威勢がすっかりなくなってしまった。


迅「だーいじょうぶだって、なんかあったら俺


が駆けつける」


キラーンというサウンドエフェクトまで聞こえ


そうなほどポーズを決めた迅さん。


あ「なぁにカッコつけてるのよ…全く」


そう言いながらも思わずクスっと笑ってしまっ


た。


迅「一人で抱え込むなよ、A」


いきなり真剣な顔をしながら、またもや手が私


の上に乗った。


あ「べっ…つに抱え込んでないよ…」


迅「なんかあったら俺を頼れ。全力でサポート


するから。」


迅さんは、つくづく恥ずかしい人である。


…変な感じ。


あ「…考えておく。」


迅「おうっ、いつでも頼れよ!」


ニカっと笑った迅さん。


あ「まだ頼むとは言ってないから!」


そーだったな、なんて言って笑いながら迅さん


はまた私の頭を撫でた。

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M、S - 小南ちゃんって子じゃなく小じゃないですか? (2016年1月14日 19時) (レス) id: 2afc11e984 (このIDを非表示/違反報告)
瑞飴瑠海(プロフ) - オリジナル作品ではないため、オリジナルフラグをお外しください。 (2016年1月5日 16時) (レス) id: 1a7292f5da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もあ | 作成日時:2015年7月28日 16時

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