you ページ26
鏡に映る短い髪の自分も大分見慣れた。
失恋を機にバッサリと髪を切るなんて物語の中だけだと思っていたのに、まさか自分がするなんてと苦笑した。
髪と一緒に未練を断ち切ることは出来なかったけれど、気分転換にはなって意外と悪くないなと思う。
先生と最後に会ってからもう一ヶ月。
ショートヘアは首元が冷えるからと言い訳をして、毎日ピンクベージュのマフラーを巻く。
別にもう先生とどうなりたいとかないけれど、やっぱり私には大事な思い出で。
後悔はない。
伝えられて良かったと思う。
それでも時々考える。
先生と私が同い年だったら違ったのかなって。
いや、せめて先輩と後輩だったなら。
そしたら普通に名前を呼べたし、私も下の名前で呼んで貰えてたのかもしれない。
それに、同じ目線で同じ時を過ごして何の迷いもなく気持ちを伝えられたのかな、なんて。
「……ふぅ」
いらない本をまとめてビニール紐で縛った。
その中には高校の卒業アルバムもある。
大分物が減った部屋を見渡した。
春に私は此処から引っ越すのだ。
そしたらきっともう先生と会うことはない。
これで良かったんだ。
好きだってちゃんと言えた。
先生はそれをきちんと受け取ってくれた。
あとは私がちゃんと消化すれば、この苦い思い出も青春の1ページに出来るはずだから。
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ふじ - もう面白いです！続き待ってます！ (2020年11月14日 0時) (
レス) id: 68c088e357 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゃん(プロフ) - こうちゃーーん！可愛すぎるしカッコよすぎる。続きが楽しみです！更新頑張ってくださぁぁい！ (2020年11月9日 6時) (レス) id: f413f36fa8 (このIDを非表示/違反報告)
ピーチフラペチーノ - あぁーこのカンジのお話好き！応援してます！頑張ってください！ (2020年11月6日 15時) (レス) id: cb74bd79ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももりん | 作成日時：2020年10月30日 6時
