十四章 ページ14
幽霊としての役目、ううん、生命を終えて、成仏して間も無くの事。
乱歩さんは、きっと私の事を“川海夏から転生してきた姿”だって思ってる。
間違ってはないんだけど、ちょっと違うかな。
私は、もう少しだけ幽霊の時の記憶を覚えててもいいよーって、許しを貰った姿なの。
え?誰に許しを貰ったかって?
うーん、それは内緒。内緒話があった方が、物語って盛り上がるでしょ?
『どこの街へ行きたいですか?』
【許しをくれた人】に尋ねられて、私、迷わず云ったんだ。
「横浜。横浜に行きたいです」
私の望みはただひとつ。
もう一度、乱歩さんに会いたい。
こうして乱歩さんに会えた私だけど、ひとつ問題があって。
この姿には時間制限があるの。
それはいつ訪れるか判らないし、もしかしたら乱歩さんと話している直後に来るかもしれないんだ。
色々解決したい事はあったんだけど、どうやら時間制限が訪れちゃったみたい。
人生うまくいかないねぇ。まあ、私が云う事でもないか。
乱歩さん、早く起きてね。
記憶を失った私が、会いにくるかもしれないから。
今度はなんて名前になってるかな?
死ぬのは嫌だし、悲しいお別れも嫌だけど、
新しい人生の幕開けって、ちょっぴりわくわくするよ。
さあ、また新しい扉が開かれるみたい。
さようなら、私の大好きな人。
愛する記憶達。
また会いましょう。
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たろ。(プロフ) - 最高 (2022年4月16日 13時) (レス) @page16 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
茉里 - ありがとうございます!続編もどうぞよろしくお願いします!できるだけ早く更新しようと思っているので……… (2019年6月5日 6時) (レス) id: 0903b0c425 (このIDを非表示/違反報告)
カゲロウ(白ヰ迷ヰ戌)(プロフ) - 続編おめでとう! (2019年6月5日 6時) (レス) id: 26ee7c4c14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茉里 | 作成日時:2019年6月4日 18時