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合宿前日3 ページ15

「ちょっと!さっさと注文してー!」

ほんわかした空気を壊すように
店の奥からキツめの言葉が飛んできた。

相変わらず店長は元気そうやなあ(笑)


「今から頼みますよー!」

店の奥の店長に大声で返せば
「それならよし!」と了承を得られた。


Aは「他のお客さん、おらんくてよかった」って
安堵の息をもらしていた。



ショーケースに並ぶケーキたちは
どれも綺麗で美味しそうで選ぶのに迷ってしまう。

「相変わらずいい仕事するよなあ」
とケーキを見ながら呟くと
彼女は嬉しそうに「店長が聞いたら喜ぶよ♪」
とにこにこ笑顔だ。


迷いに迷った俺は

「Aのおすすめで、お願いしてええ?」

とお任せしてしまった(笑)


そんなワガママな俺の願いを
まっすぐな瞳で受け止めて
真剣に悩んでくれる彼女の姿に
可愛いな、なんて思ってしまった。


それからAが選んでくれたケーキと
店長おすすめのキャラメルマキアートを
店内のイートインコーナーで味わった。



このお店に来るのは月3回くらいのペースで
いつも座る席は決まっていた。

街の喧騒からは少し遠いこのお店からは
海が見える。

その海に1番近い窓際の席が俺の特等席。

右には光を反射してキラキラ輝く海、
正面には絶品のケーキとドリンク、
左にはにこにこ笑顔で働く君。


ここは俺の最高のオアシスだ。


店長、毎回Aが上がるまで
ここで待たせてくれてありがとう。

最高の場所とケーキとそれに時間を
いつもありがとう。


なんて店長への感謝を心で述べて
俺は彼女が帰る時間まで
この場所で至福のひとときを過ごすことにした。


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すみません、バイト先の店長の設定です。
読まなくても大丈夫です!

※ バイト先のケーキ屋さんの店長の設定
バリバリのキャリアウーマンな雰囲気の
スタイリッシュな女性。
店長兼パティシエ。
2人の関係を知っていて、見守ってくれる人物。
口や態度はちょっぴり悪いけれど、根は優しい。

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作者名:天然水。 | 作成日時:2019年10月22日 23時

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