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来た道をそそくさと戻る。
もっと他にも原作のキャラクターに会ってみたいけれど……それはぐっと堪えることした。
彼らには関わらないと決めたのだから。
並盛に転校したのはあくまでおばあちゃん達と住んでいた場所に戻りたかったからだ。
あの人達にいちばん近い場所にいたい。
そうすればいつでもお墓参りという形で会いに行けるし、多少なりとも寂しさが和らぐだろう。
……そうだ。
今日はもうここに来る必要はないのだから、挨拶をしに行こうか。
確か近くに花屋があったはずだ。
おばあちゃんは花が好きだったから、きっと喜ぶ。
おじいちゃんはお菓子が好きだから、なににしようか?
……この時、私はお墓参りに行くことで頭がいっぱいだった。
だから、気付かなかった。
誰かがこちらをジッと見ているなんて。
気配すら感じない、なにか。
私はようやくそれに気付いたのは。
「……っ!?」
ピリッ
殺気…ではない、強いなにかを感じた。
威厳があって……こわいけれど、どこか懐かしい……。
懐かしい?
その気配は並盛中学校の外から感じる。
とにかく気になって仕方がない。
無視できない。
私にとってなにか大切なもののような気がして────。
ダッ
「……!」
行かなきゃ、絶対に行かなくては。
ほとんど無意識で、それがどこにあるかわからないはずなのに。
なんの迷いも感じず、引き寄せられるように。
私は駆け出していた。
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レナ(プロフ) - はーい!これからも頑張ってください (2016年11月4日 11時) (レス) id: 518b96fd0d (このIDを非表示/違反報告)
紅桜(べにお)(プロフ) - レナさん» いえいえ!登録、ありがとうございます(* ゚ω゚) (2016年11月4日 11時) (レス) id: 6422d6e3d2 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - 本当、すみません…お気に入り登録、失礼しますね (2016年11月4日 10時) (レス) id: 518b96fd0d (このIDを非表示/違反報告)
紅桜(べにお)(プロフ) - レナさん» いえいえ、貴重なご意見でした、ありがとうございます(*^^*)まだまだ未熟なんだと、改めて知ることができました.*・゚(*º∀º*).゚・*.お気に入り登録は個人の自由ですので、そちらのご都合がよければ、是非。むしろこちらからお願いしたいくらいでしたので! (2016年11月4日 9時) (レス) id: 6422d6e3d2 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - そうなんですね。分かりました。図々しく意見した後でなんですけど…お気に入り、登録してもいいですか…? (2016年11月4日 8時) (レス) id: 518b96fd0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:睡 | 作成日時:2016年8月31日 1時