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｢獄寺の母親はまだ若く駆け出しだったが、将来を嘱望された才能あるピアニストでな、大変な美貌の持ち主でもあった。
そんな彼女にビアンキの父親は一目惚れしてな、妻子ある身でありながら強引に口説き落とし……やがてふたりは付き合い始め、彼女は赤ん坊を身ごもり出産した。
それが獄寺だ……だが妻でない女との子どもがマフィア内では決して許されず、獄寺はビアンキの母親との子どもとして公表された。
獄寺の母親は年に3日しか子どもと会うことを許されず、ピアニストとしての将来も奪われた｣
いずれにせよ、親のゴタゴタに巻き込まれてその親すら満足に幸せになれなかった悲劇の話に過ぎない。
とはいえどもこれは現実、私が生きるこの世界であったできごと。
以前は原作の知識として取り入れることが第一で、心の痛みは無視していたけれど。
それは間違っているのだと、自分に言い聞かせる。
｢そして、獄寺の3歳の誕生日の5日後……誕生祝いの密会を許され、組織が所有する山奥の別荘に向かう彼女の車は────ありえない場所で謎の転落を起こした。
タイヤ痕は一切なかったという…。
彼女は即死……幼い獄寺を残してな────。
自害の線も疑われたが、彼女はこの日を楽しみにしていた節があり、車内からもプレゼントが発見されている……獄寺でがそれらのことを知るのは、城を飛び出す前日。
お手伝いたちの噂話を聞いてしまう8歳の時のことだった……｣
｢……なにそれ……。
そんな酷い話、獄寺君ひと言も……｣
｢それでアイツ、家庭がドロドロのぐちゃぐちゃだって……｣
｢山本！｣
｢……酷いね、本当に｣
ぼそり
キッチンの棚にあった紅茶を入れて飲みながら小さく呟いた。
本家の人間のことを考えてしまうと、忌々しくて口に出さずにはいられなかった。
小さめだったのに、沢田がバッとこちらを見て驚いた顔をする。
｢え？｣
しまった、思いっきり聞かれていた。
やってしまったと頭を抱え、彼の方を見たけれど。
｢…………前、XANXUSさんが言った『鶯のはぐれ者』って覚えてる？｣
｢う、うん……覚えてるけど…それがどうかしたの？｣
とても誤魔化せる雰囲気ではなくて、口が勝手に動いていた。
｢獄寺の過去話に便乗する訳じゃないけれど……いずれ『その時』のために話しておこうかな｣
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咲夜 - なので更新頑張ってください！ (2017年9月27日 7時) (
レス) id: c457f737d3 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜 - なんと......嬉しい限りです！ありがとうございます！テストよりこっち優先にしたいぐらいです！ (2017年9月27日 7時) (レス) id: c457f737d3 (このIDを非表示/違反報告)
とうか(プロフ) - この小説大好きです☆これからも更新頑張ってください☆*:.｡. o(≧▽≦)o .｡.:*☆応援してます (2017年9月26日 0時) (レス) id: 9297054df9 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜 - ありがとございます！嬉しいです！ (2017年9月19日 0時) (レス) id: c457f737d3 (このIDを非表示/違反報告)
紅桜(べにお)(プロフ) - 咲夜さん» できる時に更新しておきたくて…(苦笑)今日は更新しませんが、毎回2~3話追加のペースで進めていきたいと考えてます (2017年9月18日 18時) (レス) id: b79b33c03b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡 | 作成日時：2017年8月28日 22時
