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更に奥へ進む。
今さらだけれど、もうすぐあの変な人が出てくるのを思い出した。
名前……は、忘れた。
｢この奥に警備システムがあるんスね｣
今までより広い部屋の前までやってきた。
あ、ここでラルが戦うのだっけ。
｢どうする？｣
｢俺が先行する。
合図をしたら来い｣
そう言って静かに、そして迅速に真っ暗な部屋に入って行ったラル。
｢よし、良いぞ。
特に問題は…………待て！！｣
｢どうした！？
なにが起きている！？｣
｢ラル！｣
ラルは奇襲を咄嗟に避け、無事だった。
けれど、彼女の腕から血が伝っている。
｢ラル！？｣
｢大丈夫か！？｣
慌てて駆け寄る沢田たちに｢かすっただけだ｣と言ったラル。
私はなるべく彼女に近付かないように部屋に入る。
彼女はアルコバレーノの呪いの影響で弱ってもいる。
今は雹の炎を抑えられているけれど……。
どこまでかは私にもわからないのだから、なるべく近付かない方が良い。
ふいに、上になにかがいることに気付いた。
｢ランダムに増え続ける標的の規則性を破り、間一髪カウンターを合わせるとは。
流石アルコバレーノのなりそこない｣
パチンッ！
指を鳴らす音のあと、暗かった部屋を明かりが包む。
明るくなったおかげで、新たな敵が見えた。
魔法使いのような可愛らしい顔立ちの男の子が。
｢その出で立ちは魔術師の人形、ジンジャー･ブレッドか｣
｢今はミルフィオーレ第8部隊副隊長さ。
しかし驚いたな、まさかこんなところまで敵の侵入を許すとはね。
……んん？｣
と、不思議なそうな顔をしてこちらを見るジンジャー･ブレッド。
思わず身構えると、高らかな笑い声が響いた。
｢誰かと思ったら、雹の守護者じゃない。
ちょうどいいや、君を入江正一のところに輸送しよう♪｣
｢な……｣
もう嗅ぎつけたのか、速いな。
さすが、と言うべきか。
｢…おい、コイツを捕まえてどうするつもりだ｣
｢ふふ、上の上の位の人が、杠Aに用があるってことだけ言っておこうかな？｣
ふいに、後ろから重みが掛かった。
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茨の谷の第二王子 - 失礼します。作者様のオリジナルのクラウディオが好きになりました。この作品もとても好きです！では失礼しました。 (2022年4月10日 23時) (
レス) @page40 id: d096c6aa19 (このIDを非表示/違反報告)
いよかん(プロフ) - はじめまして。コメント失礼させていただきます！楽しく初めから拝見させていただいています。とても面白いので、この先の編集も頑張ってください！続きが楽しみです！ (2019年12月31日 0時) (レス) id: d78091d13b (このIDを非表示/違反報告)
ヴァリニャー(プロフ) - 睡さん» 大丈夫です。気長に待っています！ (2019年11月30日 22時) (レス) id: b91bae42af (このIDを非表示/違反報告)
睡(プロフ) - ヴァリニャーさん» 返信が遅くなってしまい、申し訳ありません。現在話の一部を編集し直しているので、非公開にしています。ずっとこのままにしておく訳にはいかないと思ってますので、編集が終わり次第直ぐに非公開を解除します。ご迷惑をお掛けします。 (2019年11月30日 2時) (レス) id: f30aba68fb (このIDを非表示/違反報告)
ヴァリニャー(プロフ) - コメント失礼します。話が未公開になっていると思うのですが、作り直し中とかでしょうか？ (2019年8月26日 5時) (レス) id: b91bae42af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：睡 | 作成日時：2017年10月10日 10時
