【REBORN!】少女、転生す。[リング編･３] (ページ24)

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翌日。

｢それじゃあな、嬢ちゃん｣

｢費用やらなんやらはこっちでなんとかするから、お前は気にせずゆっくり休めよ？｣

｢ありがとうございます……おふたりとも。
色々とお世話になりました……｣

ディーノさんの計らいで病院を移った私は、腫れぼったい目元に氷袋と暖かいタオルを交互に当てていた。

｢夜までには治さなきゃ……｣

こんな顔を見たら、沢田やクローム辺りに驚かせてしまう。

泣いて泣いて泣いたあとに掠れてしまった声はどうしたものか、ぼんやりと考える。

……〖お前が死ななくて良かった〗なんて初めて言われた。

とても驚いたし、けれどとても嬉しかった。

ここにいて良いと思ってそう言ってくれる人は、まだこの世界にいたのだと。

それがまさかディーノさんに言われるとは思わなかったけれど。

｢〖お前が死んだら、悲しむヤツらがいる〗……か｣

ヤツら、とは誰のことか…そんなふうに自分で都合のいい想像をしてしまう。

沢田たちだったら良いのにと、馬鹿な夢を見てしまう。

リング戦の最中だというのに。

パンパンッと軽く両頬を叩いて気合いを入れ直し、いつの間にか戻ってきていた雹のリングと。

霧戦でクロームに憑依した骸から預かった霧のリングをそっと握る。

｢……骸、疲れたって言ってたけれど……もう大丈夫かな……｣

泣き疲れて今から起きるまでの間、精神世界に行くことはなかった。

……彼は今頃どうしているのだろうか。

復讐者の牢獄はさぞ退屈だろう、労ることができないのが少し……もどかしい。

そして個人的にだけれど……寂しくもあった。

今はリング戦、浮ついていても仕方がない。

もやもやとした気を払い、今後のことに対策しようと思考を巡らせよう。