【あんスタ】ツンデレ王子を甘やかしたい2【男主】

ツンデレ王子63 ページ15

ライブの数日前




誰にも邪魔されない、2人だけのステージで歌う用の曲をAに渡した




でもそれは、随分と躊躇いながらだ。








その原因は...Aがあんな事言うから。






...「お前の曲が好き」、なんて言うから





可愛い顔で、照れくさそうにはにかみながら






全て包み込んでくれそうな優しい目で、









何よりも愛おしげで、嬉しそうな声で








曲じゃなくて、”おれ”の目を見て言ってくれたから。






思わずできていた楽譜を放り投げて、新しい紙に書きなぐってしまった






後ろからAの慌てた様な声が聞こえた




そんな事気にせずに、ただひたすら



胸の内から、身体の奥から溢れ出るメロディーを形にしたくて





その時、こう思いながら笑顔を浮かべたな





あぁ、嬉しさって伝染するんだなあって。






愛を込めてくれた人へ伝えた思いは、必ず受け取った人の奥に響くのだと




それが「真実」だと証明するかのように






レオ「A...この曲、...!?」





A「言ったろ。...証明だってさ」





お互いに認め合える人になれたのだと


過去を背負って、それを隠さずに背中合わせに立てる程強くなれたのだと






レオ「あぁ...行こうぜ!おれの大好きなA〜っ☆」




A「一言うるさいんだけど。...ふふ、ばーか!!俺だって...」






「嫌いじゃぁないけど?」






信頼がそこに在るのだと、痛いくらいに感じて



嬉し涙さえ笑顔に弾けて歌声に乗せて、光るサイリウムの海へ響き渡った





重ねあう旋律が、共に奏でるメロディが






お互いへの愛情表現だと思えたんだ。






息も切れ、声も身体も疲れきった頃


沢山の声援と拍手に包まれて終わったライブの後




凛月「あれ...Aは?」



嵐「あら?居ないの?」



レオ「さっきまで居たのにな?」





楽屋までは一緒に来たはずだぞ。


おかしいなあ...はっ



まさか...宇宙人にアブダクションされたんじゃないだろーな!!?





返せ宇宙人!!おれのAを〜っ!!!





A「何だようるさいな。ほら、早く着替えて帰るぞ。...一年生は送るから、尚更。」




レオ「っA!!」





友也「〜!!行くぞ、光、創!!」


光「やったー!!楽屋までダッシュダッシュなんだぜ〜☆」


創「に〜ちゃんも行きましょう!」


なずな「わかったわかった。転ぶなよ!」




一気に駆け出す四人を見送ったら、今度はスオ〜の頭を撫でて「お前も。」と微笑む...頭にぽん、ってうぐぐぐ...



スオ〜ずるい!!

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