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Fin.叶う人【JH】 ページ10

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大きな瞳を真ん丸にしながら驚いているAさん。
どっかでこの顔見たな。
あ、初めて会社に来たときか。





JH「ふふふ、可愛い」





『え!?ちょ、ちょっと待って!...えっと?』





唐突過ぎて理解が追い付いていないようだった。






JH「俺、初恋Aさんなの、高校生の時。」

『へ、』

JH「けど彼氏いたみたいだったし、まだその時は俺自身も気付いてなくて」






ちゃんと話すから。
今までのこと、全部。






JH「アイドルになってから、好きなタイプを聞かれると、無意識にAさんのことを思い出して言ってた」

『...』

JH「じゃあ再会したときに気付けよって話なんだけど(笑)」






でも、あの傘をすぐ返されたくなかったこと、
髪を短くしたこと、
普通にご飯に行きたかったこと、
楽しくて飲み過ぎたこと、
連絡を取り合いたかったこと、
隣に立つ男に嫉妬したこと、
俺だけ舞い上がってるみたいで悔しかったこと、
嫉妬させたくてミアンさんのお願いを聞いたこと、






全部全部、






Aさんが好きだからなんだよ。







JH「これを全部、ちゃんと言ってたらってずっと考えてた」







今更こんなこと言ってごめん。







でも、もし、今、目の前のAさんが







『...ずるい、ジョンハンくん、』






泣きそうな理由が、






『私、』






俺と一緒なら、






『...私も、ジョンハンくんが好きだよ..っ』






ちゃんと話すから、これから。







初恋は叶わないなんて言葉は、
信じないようにしよう。










Fin.

あとがき.→←55.好きな人



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作者名:Akubi | 作成日時:2023年3月9日 11時

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