漂の仇 ページ4
俺は走った。
途中盗賊に遭遇したが、そんな奴らに構っている程余裕はない。
漂…こんな所まで来ちまったぞ。
目の前には小さな掘建小屋が一つ。
「どういうわけか教えてくれよ…」
恐る恐る扉とも言えない布を開けると、光に照らされて座っていたのは漂…と見覚えのある女が1人
信「!?バ…バカな…漂!?それと…咲来…?」
政「お前が信か?」
信「え…?」
『…政様、話しているお時間は…』
政「あぁ…」
その瞬間小屋は斬り壊され、間一髪の所で外へ逃げ出した。
?「もはや逃さぬ」
政「その格好…朱凶か」
朱「命を貰うぞ、秦王 嬴政」
信(秦王…だと?!)
『そうはさせない!』
朱凶の剣を受け止めたのは咲来だった。
それどころか次々と仕掛ける朱凶の剣を見事に擦り抜けながら、更に斬りかかろうとしていた。
朱「ほぅ、あのガキと同じでなかなか
良い腕をしている」
朱「しかしあれが替え玉だったとはな
あれほど瓜二つの人間がいるとは驚きだ!」
信「うぉぉぉ!分かってきたぞ…!
お前が王で!お前が刺客!
王に似ていた漂は最初から替え玉にするために
王宮に連れて行かれた!
そして王に間違われて殺された!」
政「その通りだ」
朱「何だ小僧、王を殺すなら譲ってやるぞ」
信「あぁ!でもその前にお前だ!」
信と朱凶の一騎討ちが始まる
ガガガガガ!!
朱(この小僧もまた尋常にあらず
力、速さ、技、どれもがあの替え玉と同じーー
しかし伸びしろは
こいつの方がはるかに広く深い!
だが!500年早かったな!!)
朱凶が大きく剣を振るいあげた。
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作者名:セナ | 作成日時:2019年6月27日 0時