14章『阻止すべき陰謀』3 ページ3
イロハの必死の叫びを聞いたフェザーは、フンと鼻を鳴らした。心底呆れたような薄ら笑いを浮かべてイロハを見据える。
「そういうのが馬鹿っていうの。チンケな演技に騙されて、そんなんじゃ社会は生きていけないんだよ!騙される方が悪いのさ。好きだったから?くだらない。全部演技なんだよ!」
「そんな……」
返された言葉に、イロハは愕然とした表情を浮かべた。小さな「大好きだったのに…」という声は、すぐに空気に飲まれて消える。
その直後にフェザーがイロハに放った赤い矢は、ユィシャンの防御魔法によって防がれた。ポロポロと涙を零すイロハの肩を抱き寄せ、ユィシャンはキッとフェザーを睨みつける。
いつもの冷静なユィシャンはそこにはいない。そこにいるのは、大切な人を傷つけられて、敵意をむき出しにする少年だ。
「馬鹿なのはあなたでしょ」
そう淡々とした声が空気を裂いた。ジェシカが腕組みをし、フェザーを睨みつけていた。
「自分しか見えていない。自分のことしか考えていない。他の人がどれだけ自分を思っているかを知らない。社会でやっていけないのはあなたよ」
静かにそう言うジェシカに、歯ぎしりをしながらフェザーが向かい合う。
「闇の世界に入る者なんてね、大抵ロクな奴じゃないのよ。社会でやっていけなかった人が大半なんでしょ。あなたも、その性格じゃきっと駄目だったのね」
そういうの、本で読んだわ。と付け足したジェシカに「黙れ!」とフェザーが怒鳴る。
続けて摑みかかろうとしたフェザーだが、何者かの声によってその場で静止した。
「ポッツ・エイア、止まりなさい」
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明咲こより - 美坂るぅさん» 了解致しました。 (2017年2月5日 14時) (レス) id: 67d07cb40f (このIDを非表示/違反報告)
美坂るぅ(プロフ) - 明咲こよりさん» そうですね、消しておきます。どうやらコメ欄とボタンの色がコピーできていないようですので、ひつようならよろしくお願します。 (2017年2月5日 14時) (レス) id: a41f8e5530 (このIDを非表示/違反報告)
明咲こより - 美坂るぅさん» できました!画像が重なってしまっているのは、自分で調べて直します!作成して下さり、本当にありがとうございました。それから、パスワードが書いてあるコメントは消去した方が宜しいのでしょうか? (2017年2月5日 14時) (レス) id: 67d07cb40f (このIDを非表示/違反報告)
美坂るぅ(プロフ) - 明咲こよりさん» 了解です。 (2017年2月5日 13時) (レス) id: a41f8e5530 (このIDを非表示/違反報告)
明咲こより - 美坂るぅさん» 申し訳ありません…urlを入れているのですが、画像が表示されません。もう少し試してみますので、少々お待ち下さい。 (2017年2月5日 13時) (レス) id: 67d07cb40f (このIDを非表示/違反報告)
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