2章『魔法界からの使者』1 ページ6
精獣、水狐、プリゼノ…
目の前の男の言うことが、一ミリも理解出来ない。
私の知識量は常人より劣るという事はリリシアも十分に理解しているつもりだが、それにしてもわからなさ過ぎる。
「水狐のプリゼノ?…何ですかそれ」
おずおずと聞き返すリリシアに、男は驚きの色を隠せない。
「まさか…何も知らないのではないでしょう?自分が遠い昔に放たれた精霊の力を受け継ぐ者だというくらいは…。それを知っていないとなると、最悪のパターンだ…」
さっぱりわからない。
遠い昔に放たれた精霊というのは、先程言っていた水狐というものなのだろうか。
狐、とついているからには動物なのだろうか。
「……………………」
黙りこくっている私を見て、男はこの現状が自分が想定していた最悪のパターンに当てはまることを察したらしい。
「まさかここまでとは…」と言いながらリリシアに向き直る。
そして暫く考え込んだ挙句、「魔法族とは知っていますか?」と聞いてきた。
「は、はい!本で読んだことがあります!」
そう答えると、男は少し安心したのか笑顔を見せた。
「では、単刀直入に言いますね。
・
___貴女は、魔法族なんですよ」
「え…?」
自分で魔法を使っていると自覚していなかったリリシアにとって、自分が魔法族だとは生まれてこのかた一度も思ったことなんてなかった。
魔法族の他にも、所謂'’’非魔法族’’もこの世界には五万と居るということも理解していたし、むしろ非魔法族の方が魔法族よりも多いということも知っていたのだ。
それに、魔法族は基本’’魔法界’’に住んでいると本には書いてあった。
リリシアが住んでいるここは到底魔法界とは思えなかったのだ。
それ故に、リリシアは自分を非魔法族だと認識していた。
自分が魔法族だとは、夢にも思わなかったのだ。
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コヨリ - たかさん» スプラトゥーンと全く関係ないですけどね(笑)。今後ともよろしくお願いします。 (2016年7月20日 22時) (レス) id: 67d07cb40f (このIDを非表示/違反報告)
たか - 新作来たー (2016年7月20日 19時) (レス) id: 1f4e2973eb (このIDを非表示/違反報告)
阿須波(プロフ) - コヨリさん» あ、更新ヤッターって意味なんで大丈夫です。 (2016年7月17日 11時) (レス) id: 2cfe1139d2 (このIDを非表示/違反報告)
コヨリ - 阿須波さん» 最低一回は一日に更新するようにします…よほどのことがない限り (2016年7月17日 11時) (レス) id: 67d07cb40f (このIDを非表示/違反報告)
阿須波(プロフ) - 更新♪ (2016年7月16日 19時) (レス) id: 2cfe1139d2 (このIDを非表示/違反報告)
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