4章『フルミンウォーレ魔法学校へ』4 ページ24
あの感覚が再び訪れる。今度はそんなに長くなかったので、ヘレンも余裕が出てきたらしい。
「一回でいいから、フルミンウォーレを上空から見たいんだけど…」
そんな声が聞こえたと同時にくるくる回っている感覚が消えた。
「今、私の風魔法でフルミンウォーレ上空に静止しています。浮遊魔法にも限界がありますから、早く目を開けて見下ろして下さい」
リンテラストの声が聞こえ、恐る恐る目を開くリリシア。
開いた瞬間、足元に目がいく。
リリシアは、地面の遥か上空に浮いていた。
下を見ているとヒヤッとして、慌てて見ないように務める。高所恐怖症という訳ではなく、むしろ高所は好きなリリシアだが、流石に怖い。
そして、地面とリリシアの間には巨大な建物があった。
中心に位置しているのは、円形の石とガラスで出来た建造物だった。高さは眼下にかすかに見える人の大きさを優に30倍は越すだろう。
それはまるで、古城の塔が一つだけ巨大化して建っているようだ。
そして、塔から放射状に七つのガラス張りの天空回廊が伸び、その先の恐らく各寮の塔へと繋がっていた。
全体的に地面は美しい庭園になっており、校舎から少し離れた所には広大な森が広がっている。
ドーナツ状のその森は、中心の円の部分に校舎や庭園が収まり、終わりが見えなかった。
「うわぁ…」
ヘレンと二人で唖然としてそれらを見つめている間、リンテラストはこのような反応には慣れているのが黙って微笑んでいた。
その後、急激に体が空から地面へと急降下し、ふわりとした風にはためくマントと共に三人は柔らかな芝生の上に着陸した。
ガラスに反射された光などが重なり、光で溢れているように見える校舎。
それを眩しそうに眺めながら、三人は歩を進めた。
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コヨリ - たかさん» スプラトゥーンと全く関係ないですけどね(笑)。今後ともよろしくお願いします。 (2016年7月20日 22時) (レス) id: 67d07cb40f (このIDを非表示/違反報告)
たか - 新作来たー (2016年7月20日 19時) (レス) id: 1f4e2973eb (このIDを非表示/違反報告)
阿須波(プロフ) - コヨリさん» あ、更新ヤッターって意味なんで大丈夫です。 (2016年7月17日 11時) (レス) id: 2cfe1139d2 (このIDを非表示/違反報告)
コヨリ - 阿須波さん» 最低一回は一日に更新するようにします…よほどのことがない限り (2016年7月17日 11時) (レス) id: 67d07cb40f (このIDを非表示/違反報告)
阿須波(プロフ) - 更新♪ (2016年7月16日 19時) (レス) id: 2cfe1139d2 (このIDを非表示/違反報告)
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