３章『アルナード商店街』６ ページ19
ややあって、真新しいマントが二着完成した。
これは昔本で読んだ、オーダーメイドというやつだろうか。
「次は制服ですね。これは買いに行った方が早いです。では…」
「まったく、あんたは効率重視だね。ま、フルミンウォーレの制服を縫うのは時間がかかる。他の店に行ってくれた方が助かるさ」
「リリシア！行こ？」
「ええ！」
ククルナ洋裁店を出ると、再び騒がしい音が戻ってきた。道ですれ違う人たちは、皆一様にして笑顔で溢れている。
新しい絵本を買って貰って喜ぶ少年とその母親。綺麗な花束を持ちながらほくそ笑む青年。たくさんの取り巻きに囲まれながら悠々と歩く少女。ミニチュア箒のおもちゃを持って笑う老人。
笑顔で満ち溢れているこの商店街は、訪れる人を笑顔にする力があるのかもしれない。
制服が売っている所に着くと、そこはどうやら色々な学校の制服を売っている、いわば制服専門店らしかった。
フルミンウォーレの制服は、七部丈の白いシャツにネイビーのベストで、男子は黒のズボンに女子は同じく黒のプリーツスカートだった。
足元はネイビーのハイソックスで、ローファーだけしか認められていないらしい。
それプラス、それぞれのマントを着るそうだ。
「ネクタイは、マントの裏地と同じ色で作ってもらいました。いいですか？」
リンテラストは依然として丁寧に接するが、リンテラストは教師なのだ。もっと高圧的でもいいとリリシアは思う。
まあ、丁寧に接してくれることは有難いのだが。
ヘレンとリリシアが頷くと、リンテラストは店員に向かってその旨を伝えた。
店員は笑顔で承諾すると、パチンッと指を鳴らす。
次の瞬間、ヘレンとリリシアの腕の中には紙袋に入った制服があった。
「わあ…」
今までで魔法はかなり見てきたはずだが、それでも驚いてしまう。
なんて不思議なのだろう。
「あとは…学用品一式ですね」
そう言ってスタスタ店を出るリンテラストに二人はついて行った。
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コヨリ - たかさん» スプラトゥーンと全く関係ないですけどね(笑)。今後ともよろしくお願いします。 (2016年7月20日 22時) (
レス) id: 67d07cb40f (このIDを非表示/違反報告)
たか - 新作来たー (2016年7月20日 19時) (レス) id: 1f4e2973eb (このIDを非表示/違反報告)
阿須波(プロフ) - コヨリさん» あ、更新ヤッターって意味なんで大丈夫です。 (2016年7月17日 11時) (レス) id: 2cfe1139d2 (このIDを非表示/違反報告)
コヨリ - 阿須波さん» 最低一回は一日に更新するようにします…よほどのことがない限り (2016年7月17日 11時) (レス) id: 67d07cb40f (このIDを非表示/違反報告)
阿須波(プロフ) - 更新♪ (2016年7月16日 19時) (レス) id: 2cfe1139d2 (このIDを非表示/違反報告)
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