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夏油side
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「…結論から言う。Aは、二度と目が覚めない。」
「…は、?」
医務室へと運ばれた意識のないAを囲み、心配そうに彼女の顔を覗く面々。
そんな中、静かに医務室へと入ってきた夜蛾先生の開口一番の言葉に私は鈍器に頭を殴られたような衝撃を受けた。
「ま、待って、先生、二度と目が覚めないってどういう事ですか…!」
言葉を失った私に変わって、困惑した表情で硝子が尋ねた。
ほぼ無意識的に隣に立つ悟に視線を向ける。
悟はただただ無表情に、じっと桜を見ていた。
動揺でどうにかなってしまいそうな私とは真逆のその横顔に腹が立ったけど、悟の顔に汗が滲んでいるのが見えた。
よく見れば珍しくサングラスをかけていない。
かけ忘れたか、多分悟も心中穏やかじゃない事を理解して、私はまたAに目を向けた。
「…二度と目が覚めないというのは語弊があるが、私達からすればそうだと言う話だ。」
「…勿体ぶらずに説明してくれませんか。」
夜蛾先生の言葉に対して、思ったより低い声でそう言ってしまった。
けど仕方ないだろ。
二度と目が覚めないとか、意味がわからない。
だって今朝も、普通に話していたのに。
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にゃーちゃん - 尊いです…!!!!面白過ぎて一話から一気読みしちゃいました(*´ω`*)更新頑張ってください!楽しみにしてます! (2022年8月8日 10時) (レス) @page35 id: e862c91e4d (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 紅蘭さん» ありがとうございます!なかなか更新出来ていませんが頑張ります( •̀ω•́ )و (2022年7月28日 23時) (レス) id: c9709ff1e2 (このIDを非表示/違反報告)
紅蘭 - 長く続いでますね〜!頑張ってくださーい (2022年7月21日 23時) (レス) @page27 id: cf67288c4e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みゆ | 作成日時:2022年6月25日 18時