10.俺が俺だと ページ12
｢よろしく……俺、本当は緑谷Aって言うんだ。昔の名前が中原中也。元ポートマフィア五大幹部だ｣
｢ポートマフィア？｣
｢嗚呼。ポートマフィアってのは横浜の夜を取り仕切ってた組織だ。まあ、ここにはねェけどな｣
気遣うような目を向けるイレイザーヘッドに気にしてねぇよ、とからからと笑う
｢俺が俺だと分かった時点で知ってたからな｣
｢そうか。で、元々はどこに住んでたんだ？預かるんだから親御さんに挨拶しなきゃなんねえだろ｣
｢それ、要らねえと思うぞ｣
｢は？｣
いや、何言ってんだこいつ。みたいに見られても事実だから仕方ねえだろ
ジト目で見てくるイレイザーヘッドにあまり乗り気にならないまま口を開いた
｢俺な、双子の兄弟が居るんだよ。大のヒーロー好きで、将来の夢はオールマイトみたいなヒーローになること。でもアイツは"無個性"って診断された｣
｢お前も"個性"は無いだろ｣
｢
見舞いに持ってきてくれていた花を異能力で浮かしながら思い出す
出久の羨望、嫉妬が宿った目と引子さんの悲しそうな目、怒り狂った目
一度目を閉じて冷静になる
｢アイツは"無個性"って言われてもヒーローになることを諦めなかった……違うな、ヒーローになりたかった。なれるって言ってもらいたかった｣
｢まあ現実的に考えて無理だな｣
｢なりたいならトコトン突き詰めればいいと思うけどな。身体を鍛えるなり、なんなりはできるだろ？一歩間違えれば壊れるほどの鍛錬を積めば、もしかしたらが有り得るかもしれない。アイツの性質はヒーローに向いてる｣
それでも、あの時に言うべきではなかった
あれは完全に悪手だ
俺が悪い
｢だからな、言っちまったんだ。双子だから分かっちまった。アイツが求めてる言葉は謝罪でも慰めでもねえ、ヒーローになれるって言葉だけだった｣
｢……それで｣
｢怒らしちまったみてえで叩かれたよ。そっからはアイツにかかりっきりで、軽く育児放棄されてたな｣
俺が俺だったからよかったものの、本当に4歳児だったなら衰弱してヘタすりゃ死んでた
そんだけ俺が追い詰めたんだろうな
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クロノト(プロフ) - 夢主男の子？女の子？ (2022年9月10日 10時) (
レス) id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
苑歌(プロフ) - 面白いです！この話気に入っているのですが、もう更新されないのでしょうか？迷惑だったらすみません。 (2020年7月15日 11時) (レス) id: b9c45128c7 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - チョコ味の白兎さん» コメントありがとうございます。返信が大変遅れてしまいました。すみません。自己満足の小説ですが、好みと言っていただけて嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします^^* (2019年9月21日 12時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - ユキさん» コメントありがとうございます。返信が大変遅れましてすみません。応援ありがとうございます。嬉しいです。これからもよろしくお願いします^^* (2019年9月21日 12時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - ムゥクさんさん» コメントありがとうございます。そうですね、題名にもある通り少女なので中也は口調はそのままで女の子になってます。これからの展開を考えてわざと文章には明記していませんでしたが混乱させてしまい申し訳ありません…これからもよろしくお願いしますね^^* (2019年3月29日 8時) (レス) id: 768cad872d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや
| 作成日時：2019年3月6日 16時
