episode.47 ページ47
その心の平穏もすぐに消えることとなった
男子寮から聞こえてくる押し殺したような叫び声に談話室の面々の視線が階段へと向く
急ぎでこちらへと来る足音が段々と近くなり、まさに鬼の形相といったロンが現れた
これから起こることが分かって大きな溜め息が口から漏れたが、周りはロンの剣幕に目をとられて気づいていない
ハーマイオニーの目の前にやってきたロンが手に持っていたシーツを激しく振った
｢見ろ！見ろよ！｣
｢ロン、どうしたの？｣
｢スキャバーズが！見ろ！スキャバーズが！｣
そう叫ぶだけで何が言いたいのか全く分からず、ハーマイオニーが困ったようにAを見る
｢血だ！スキャバーズがいなくなった！それで、床に何があったかわかるか？｣
｢い、いいえ｣
震えるハーマイオニーの声も気にする余裕もなく、ロンが翻訳文の上にオレンジ色の猫の毛を投げつけた
2人の主張の押しつけあいの応酬に間に挟まれて聞かされていたAの苛つきが最高潮になった
『もう、うるさい！！』
Aの怒鳴り声にしん、と部屋が静まった
普段温厚なAが大声を出すことなど初めてで、驚いた顔で様子を伺うように見てくる寮生にも苛ついてくる
『喧嘩ならここでやらないで廊下でやって！！もう、迷惑なのよ！私はいつまで我慢しないといけないの！？』
｢君に直接迷惑をかけた覚えはない！｣
『貴方たちが喧嘩をすれば巻き込まれるの！そんなことも分からないの！？そもそも貴方がちゃんと様子を見ていないからでしょう！弱っていたのなら、いつも連れ歩けばよかったのに！』
言い返すロンにAが怒るとロンが顔を赤くして眦を釣り上げた
｢A はいっつもハーマイオニーの味方だよな！｣
『ロンが感情的にしか話さないからでしょう！いつも貴方の話には根拠がないのよ』
再び大きな溜め息を今度は見せつけるように吐いて、Aはロンを押し退けた
｢A！どこ行くの？｣
『……ロンの味方をするハリーには関係ないよ』
そう言って言わずとも道を開ける寮生たちの作った道を通ってAは廊下へと出た
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みや(プロフ) - 麻さん» コメントありがとうございます！更新を止めて暫く経つのにコメントくださったんですね。嬉しいです^^*続き更新しました！これからもよろしくお願いしますね。 (2020年2月24日 19時) (
レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - サキさん» コメントありがとうございます！やめなくて大丈夫なように頑張って続き書きますね！これからもよろしくお願いしますね^^* (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - クリさん» コメントありがとうございます。かっこよくて、たまに可愛い教授を目指して書いているのでそう言っていただけて嬉しいです^^*これからもよろしくお願いします。 (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - あっちゃんさん» コメントありがとうございます。いい意味で捉えます！ありがとうございます^^*これからもよろしくお願いしますね。 (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - きぬさん» コメントありがとうございます！ようやく更新致しました！！これからもよろしくお願いします^^* (2020年2月24日 19時) (レス) id: d3ef9add41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みや
| 作成日時：2018年6月27日 16時
